2025年9月の天文現象 – 2つの食、秋分など盛りだくさん!
9月は天文ファンにとって夢のような月です!今月は秋分、日食と月食、輝く土星、月に隠される金星など、見逃せない現象が勢ぞろいします。これらのイベントを見るのに特別な道具は必要ありません。無料アプリSky Tonightが、空にある天体を簡単に見つけるお手伝いをし、重要な天文ハイライトを見逃さないようにしてくれます。さあ、9月の夜空がどんなショーを用意しているのか見ていきましょう!
目次
- 9月の天文カレンダー:今月の夜空で見られるもの
- 9月の夜空で注目すべき天文現象トップ6
- 2025年9月の月の位相
- 2025年9月の惑星の見え方
- 2025年9月に見えるおすすめの星座
- 2025年9月流星群
- 星の見つけ方
- まとめ:2025年9月の天文イベント
9月の天文カレンダー:今月の夜空で見られるもの
以下の日付はグリニッジ標準時(GMT)で記載されています。そのため、タイムゾーンによって日付がずれる場合があります。お住まいの地域での正確な時刻を知りたい場合は、Sky Tonightアプリをご利用ください。
- 9月1日:ぎょしゃ座流星群極大(ZHR=10)、金星(-3.9等)がプレセペ星団(3.1等)の近くに
- 9月2日:水星(-1.3等)がレグルス(1.4等)の近くに
- 9月4日:冥王星(14.4等)の月による掩蔽
- 9月6日:天王星が逆行開始
- 9月7日:満月、皆既月食 🌟
- 9月8日:月が土星(0.7等)と接近、月が海王星(7.8等)と接近
- 9月9日:9月ペルセウス座ε流星群極大(ZHR=5)
- 9月12日:プレアデス星団(1.2等)の月による掩蔽 🌟、月が天王星(5.7等)と接近
- 9月13日:火星(1.6等)がスピカ(1.0等)の近くに、水星が太陽と上合
- 9月14日:下弦の月
- 9月16日:月が木星(-2.0等)と接近、月がポルックス(1.2等)と接近
- 9月17日:月がプレセペ星団(3.1等)の近くに
- 9月19日:月がレグルス(1.4等)と金星(-3.9等)の近くに 🌟、金星(-3.9等)の月による掩蔽 🌟
- 9月21日:土星(0.6等)の衝 🌟、部分日食 🌟、新月
- 9月22日:秋分 🌟、月が水星(-1.0等)の近くに
- 9月23日:海王星(7.8等)の衝、月がスピカ(1.0等)の近くに
- 9月24日:月が火星(1.6等)の近くに
- 9月27日:ろくぶんぎ座昼間流星群極大(ZHR=5)、アンタレス(1.0等)の月による掩蔽
- 9月29日:上弦の月
※ハイライトされたイベントは、今月特に注目すべき現象です。
等級について:都市部の中程度の光害がある環境では、肉眼で見える恒星や惑星の限界等級はおおよそ4等までです。光学機器の限界等級はその仕様によって異なりますが、11等を超えることはほとんどありません。
9月の夜空で注目すべき天文現象トップ6
皆既月食:9月7日
**9月7日 17:30〜18:52 GMT(日本時間 9月8日 02:30〜03:52)**に皆既月食が夜空を彩ります。皆既中、月は鮮やかな赤色に染まり、「ブラッドムーン」と呼ばれる現象となります。
この月食は日本、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、アフリカ、北米西部、南米東部、太平洋、大西洋、インド洋、北極、南極から観察できます。現象中、月はみずがめ座に位置します。肉眼で十分に楽しめますが、双眼鏡や小型望遠鏡を使えば、月面の繊細な色の変化がさらに楽しめるでしょう。
皆既月食は夜空で最も壮大な光景のひとつです。存分に楽しむ準備はできていますか? 月食クイズに挑戦して知識をチェック!

プレアデス星団の月による掩蔽:9月12日
9月12日の未明、月がプレアデス星団(等級 1.6)の前を通過し、**20:30〜22:50 GMT(日本時間 9月13日 05:30〜07:50)**の間、その星々を一時的に隠します。この月による掩蔽は、経度20°東〜90°東、緯度20°北〜60°北の範囲で観察でき、北アフリカ、東ヨーロッパ、西アジアが含まれます。これらの地域以外では、月がプレアデス星団に1°以内まで接近します。
月は上弦を過ぎた凸月の段階にあるため、星団の明るい星々を完全にかき消すことはありません。星々が月の後ろに隠れていく様子を楽しんでください!

続きを読む:プレアデス星団の見つけ方
金星・月・レグルス、そして金星の月による掩蔽:9月19日
9月19日、金星(等級 -3.9)、レグルス(等級 1.4)、そして三日月がしし座で揃います。この天体集合は地球上どこからでも早朝に観察でき、肉眼で三角形の形を楽しめます。また、望遠鏡を使えば金星や月の詳細をより間近に見ることができます。
さらに、10:34〜14:26 GMT(日本時間 9月19日 19:34〜9月20日 23:26)の間、月が「明けの明星」である金星(等級 -3.9)の前を通過します。この珍しい金星の月による掩蔽は、アフリカ、ヨーロッパ、ロシア西部、カナダ、グリーンランド、アジアで観測可能です。その他の地域では、金星が月から0°48′以内に接近する様子を見ることができます。

続きを読む:金星:最も明るい惑星
土星の衝:9月21日
9月21日、土星が衝を迎え、今年最も観察に適した時期となります。このとき、環のある惑星は太陽と正反対の位置にあり、日没とともに昇って一晩中輝きます。光度は0.6等で、うお座に位置し、周囲の星々を上回る安定した黄金色の輝きを放ちます。

続きを読む: 土星:環のある惑星
部分日食:9月21日
9月21日は天文ファンにとって二重の楽しみがあります!土星の衝と同じ日に、一部の地域では部分日食が見られます。17:29〜21:53 GMT(日本時間 9月22日 2:29〜6:53)の間、月が太陽の前を通過し、最大で85.5%もの太陽円盤を隠します。この現象はオーストラリア、ニュージーランド、南極、太平洋諸島から観測可能です。
注意:適切な保護具なしで太陽を直接見てはいけません。必ず認定された日食グラスや太陽フィルターを使用してください。普通のサングラスや通常の光学機器では安全ではありません。
太陽・月食を見逃さないために、常に最新情報が反映される今後の5回の食インフォグラフィックを保存しておきましょう!

秋分: 9月22日
9月22日は秋分にあたり、地球の自転軸が太陽に対して傾いていない瞬間です。この結果、昼と夜の長さがほぼ等しくなります(完全に等しいわけではありません)。北半球では天文学的な秋の始まりを、南半球では春の始まりを意味します。
秋分は天文観測上特別な現象ではありませんが、暦や時間の基準において重要な役割を果たし、世界中で深い文化的意味を持っています。
自分は至点や分点について全部知っていると思いますか? 楽しい至点と分点クイズで知識を試してみましょう!

2025年9月の月の位相

- 満月:9月7日 18:09 GMT(日本時間 9月8日 03:09)
- 下弦の月:9月14日 10:33 GMT(日本時間 9月14日 19:33)
- 新月:9月21日 19:54 GMT(日本時間 9月22日 04:54)
- 上弦の月:9月29日 23:54 GMT(日本時間 9月30日 08:54)
満月:9月7日
9月7日 18:09 GMT(日本時間 9月8日 03:09)の満月は忘れられない光景となるでしょう。一部の地域では皆既月食と重なり、月が濃い赤色に染まり「ブラッドムーン」と呼ばれる姿が見られます。月食の見えない地域でも、満月自体は十分に観察する価値があります。
この月の満月はみずがめ座に輝き、そのそばには黄金色の土星も見られます。伝統的に、9月の満月はコーンムーンと呼ばれてきました。これは、トウモロコシの収穫期と重なることから、ネイティブアメリカンによって名付けられたものです。

続きを読む:赤いコーンムーン
新月:9月21日
**9月21日 19:54 GMT(日本時間 9月22日 04:54)**に新月を迎えます。この新月は、オーストラリア、ニュージーランド、南極、太平洋諸島の一部で観測可能な部分日食と重なります。これらの地域では日食がハイライトとなりますが、世界中の観測者にとっての大きな利点は「月のない夜空」です。
この絶好のタイミングに、天の川の豊かな星野を眺めたり、星雲・星団・銀河を月明かりに邪魔されずに撮影したりすることができます。
続きを読む:9月の深空天体
2025年9月の惑星の見え方
北半球で観察できる惑星:2025年9月
水星(しし座、おとめ座):月前半、明け方の東の低空で観察できます。太陽に近づくにつれて光度は**-1.2等から-0.5等**へと暗くなり、次第に見つけにくくなります。9月13日に太陽と上合し、その後は見えなくなります。
金星(かに座、しし座):東の空で眩しく輝く「明けの明星」として**-3.9等**の明るさで見られます。9月19日にはレグルスや細い下弦前の月と並び、地域によっては金星の月による掩蔽が観測できます。
火星(おとめ座):月初めの夕空で西の低空にわずかに見えますが、すぐに太陽光に隠れてしまいます。観測には不向きで、光度は1.6等で安定しています。
木星(ふたご座):真夜中過ぎに昇り、明け方まで観察可能です。9月末には光度が**-2.0等から-2.1等**にわずかに増します。
土星(うお座):観察に最適で、9月21日に衝を迎え、一晩中観測できます。光度は0.7等から0.6等で最も明るくなります。望遠鏡では、環がほぼ縁に見えるほど傾斜が約2度と小さいですが、縞模様や表面の詳細を観察できます。
天王星(おうし座):夕方早くに昇り、真夜中以降に観察可能です。9月6日に逆行を開始します。肉眼では見えませんが、双眼鏡や望遠鏡を使えば5.7等から5.6等で見つけられます。
海王星(うお座):観察に好条件で、9月23日に衝を迎え、一晩中観測できます。光度は7.8等で、双眼鏡や望遠鏡が必要です。

南半球で観察できる惑星:2025年9月
水星(しし座・おとめ座):9月13日に太陽と上合するため、今月は観察が難しいです。月末にかけて明け方の東の低空でわずかに見られるかもしれません。太陽に近づくにつれて**-1.2等から-0.5等**へと明るさを増しますが、視認は困難になります。
金星(かに座・しし座):眩しい「明けの明星」として、北東の低い空に**-3.9等**で輝きます。9月19日にはレグルスと細い三日月に接近し、地域によっては金星の月による掩蔽が見られます。
火星(おとめ座):観察条件は悪く、日没後の西の空にわずかに見える程度で、すぐに太陽光に隠れます。光度は1.6等で安定しています。
木星(ふたご座):真夜中過ぎに北東から昇り、明け方まで観察可能です。月末には光度が**-2.0等から-2.1等**へとわずかに明るくなります。
土星(うお座):観察に最も適した時期で、9月21日に衝を迎えます。光度0.7等から0.6等で一晩中見られ、夕方に昇って真夜中に最も高くなり、明け方に沈みます。望遠鏡で見ると、環は傾斜約2度でほぼ縁に見えますが、縞模様や表面のディテールも観察できます。
天王星(おうし座):夕方早くに昇り、真夜中頃が観察好機です。9月6日に逆行を開始します。肉眼では見えませんが、双眼鏡や望遠鏡を使えば5.7〜5.6等で確認できます。
海王星(うお座):観察に適しており、9月23日に衝を迎えます。一晩中見られ、光度は7.8等。双眼鏡や望遠鏡が必要です。

2025年9月に見えるおすすめの星座
9月は、北半球・南半球の両方で注目の星座を楽しめます。黄道に沿って並ぶ黄道十二星座のうち、うお座、みずがめ座、やぎ座、いて座はどちらの半球からもよく見えます。また、さそり座は南半球で特に見応えのある星座です。「13番目の黄道星座」とも呼ばれるへびつかい座も、両半球から容易に確認できます。黄道星座以外にも、天文ファンに人気の夏の大三角(わし座・はくちょう座・こと座)がまだ見られるほか、夜が更けるにつれてペガスス座やアンドロメダ座が高く昇ってきます。さらに、南半球の星座であるみなみのうお座も注目で、明るい恒星フォーマルハウトが目印となり、北半球でも南の低空で輝く姿を捉えるチャンスがあります。

2025年9月流星群
9月に極大を迎える流星群は3つだけで、いずれも小規模です。ぎょしゃ座流星群(9月1日)、9月ペルセウス座ε流星群(9月9日)、そして**ろくぶんぎ座昼間流星群(9月27日)**です。
ぎょしゃ座流星群は9月1日3:00 GMT(日本時間 9月1日12:00)頃に極大を迎え、1時間あたり最大10個の流星が出現します。ただし観測条件はあまり良くなく、夜の大半で半月が空に残っているため、流星が見えにくくなります。
9月ペルセウス座ε流星群は、8月のペルセウス座流星群よりもかなり規模が小さく、極大でも1時間あたり5個程度しか流れません。さらに、満月のわずか2日後に極大を迎えるため、月明かりが観測の妨げとなります。
ろくぶんぎ座昼間流星群(ZHR = 5)は、その名の通り昼間に発生します。そのため放射点が太陽に近く、多くの流星は日光によって見えなくなりますが、太陽が完全に昇る前の薄明の時間帯、午前4時から5時ごろに「流れ星」を捕まえることができます。昼間に見える天文現象について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
詳しくはこちら:9月の流星群
星の見つけ方
星や惑星など、空の天体を発見してみませんか?スマホでSky Tonightアプリを試してみてください。見上げると、そこに何があるかがわかる地図のようなものです。そして、インターネットは必要ありません。だから、キャンプやハイキング中でも使えます。
アプリを開いてスマホを空に向けるだけで、星座や星の名前などを教えてくれます。また、夜空に何があるのかを本当によく知りたければ、アプリの使い方を教えてくれるビデオもあります。
まとめ:2025年9月の天文イベント
2025年9月は、皆既月食、部分日食、土星の衝、金星とプレアデス星団の掩蔽、そして秋分など、ワクワクする天文現象が盛りだくさんです。無料のSky Tonightアプリを使えば、夜空を簡単にナビゲートして、すべてのイベントを見逃さず楽しめます!