2026年9月の満月:ハーベストムーンの意味

~13 min

2026年9月の満月は、かつて農民たちが長い収穫作業の夜を照らす道標としていたハーベストムーンです。2026年9月26日の美しい光景をぜひ楽しみましょう!自分のいる場所で満月がいつ昇って沈むのか知りたい場合は、Sky Tonightアプリの月カレンダーで時刻を確認してみてください。この満月の名前がなぜ秋分と結びついているのか、その特別な点、そしてベストな見方について、ここから詳しく紹介します。

内容

2026年9月の月のデータと時刻

2026年9月の月の位相

  • 下弦の月:9月4日 07:51 GMT(日本時間 16:51)
  • 新月:9月11日 03:27 GMT(日本時間 12:27)
  • 上弦の月:9月18日 20:44 GMT(日本時間 9月19日 05:44)
  • 満月:9月26日 16:49 GMT(日本時間 9月27日 01:49)

現在の月の位相を確認する最も簡単な方法の1つは、starwalk.spaceウェブサイトまたはSky Tonightアプリの月暦をチェックすることです。月の出と月の入りの時間、月面の照度など、すべての重要な情報が見つかります。

2026年9月の満月はいつ?(日本時間)

今月の満月は、9月26日 16:49 GMT日本時間 9月27日 01:49)に起こります。とはいえ、満月の観察においてこの正確な時刻を気にしすぎる必要はありません。肉眼では、満月は数日間ほぼ丸く明るく見えるからです。9月25日ごろから27日ごろまで、満月の美しい姿を楽しめます。

満月は、日没のころ東の空から昇り、夜明け前に西の空へ沈んでいきます。特におすすめなのは、地平線近くに見える時間帯を狙うことです。大気による屈折の影響で、月が美しいオレンジ色に染まり、いっそう印象的な光景になります。

9月の満月は何時に昇る?(日本時間)

2026年9月26日の満月の月の出時刻は、観測場所によって異なります。主な都市での月の出時刻は次のとおりです。

  • シドニー:9月26日 17:29 AEDT
  • 東京:9月26日 17:32 日本時間
  • サンパウロ:9月26日 18:11 BRT
  • ロンドン:9月26日 18:27 GMT
  • シカゴ:9月26日 18:29 CST
  • メキシコシティ:9月26日 18:29 CST
  • ニューヨーク:9月26日 18:35 EST
  • ロサンゼルス:9月26日 18:39 PST
  • シンガポール:9月26日 18:40 SGT
  • トロント:9月26日 18:55 EST

自分の街での正確な月の出時刻は、インタラクティブな月カレンダーで日付ごとに確認できます。

2026年9月の新月はいつ?

新月は、9月11日 03:27 GMT(日本時間 9月11日 12:27)に起こります。この日、月は肉眼ではまったく見えず、その前日と翌日も非常に見つけにくくなります。このタイミングは、9月に見られるディープスカイ天体のような、暗くかすかな天体を観察する絶好のチャンスです。

9月の満月はどの黄道十二星座に入る?

9月の満月が位置する星座は、その年によって変わります。多くの年ではうお座に入り、ときどきみずがめ座に入ることもあります。ごくまれに、約20年に一度ほどの頻度で、くじら座に位置する年もあります。2026年の場合、9月の満月はうお座に位置します。一方、占星術では、2026年9月の満月はおひつじ座のサインにあるとされます。「え、どういうこと?」と思うかもしれませんが、それも無理はありません。黄道十二星座(占星術のサイン)と、実際の星座(星座としてのうお座・おひつじ座など)は一致しておらず、仕組みも役割も異なるのです。この違いをきちんと整理したい方は、こちらの黄道に関する特集記事をぜひ読んでみてください。

9月の満月のそばに見える明るい天体

この9月、満月はうお座に位置し、よく知られたサークレットと呼ばれるアステリズム(星の並び)の近くに見えます。サークレットは、テータ・ベータ・ガンマ・カッパ・ラムダ・19番星・イオタ・ピシウムの7つの星からなるゆるやかな輪で、西側の魚を形づくっています。 このアステリズムを簡単に見つけるには、Sky Tonightアプリを開き、検索バーに「サークレット」と入力し、青いターゲットボタンをタップします。その後、デバイスを空に向け、矢印に従ってサークレットの位置をたどってください。

しかし、この付近でいちばん明るく見える「星」は、実は星ではなく土星です!満月の近くに、黄色っぽく安定した光の点が見えるはずです。土星の明るさは等級0.4ほどで、肉眼でもはっきり見えます。土星は10月4日に衝を迎え、そのころにはすでに観察しやすい位置にあります。

小型の望遠鏡があれば、もうひとつの巨大な仲間、海王星も狙ってみましょう。海王星は9月26日の満月の夜にちょうど衝となり、一晩中空に見えて最も明るくなります。ただし、明るさは等級7.7と暗く、しかも明るい満月の近くにあるため、光学機器を使わないと見えません。

2つの惑星、明るい満月、そして星々の輪...まさに星空観察にぴったりの夜です!もっと多くの月と惑星の共演を楽しみたいなら、月と惑星の接近ガイドもチェックしてみてください。

9月の満月の名前:コーンムーンとは

各満月には伝統的な名前があり、その月に典型的な季節の変化や自然現象に由来することが多いです。これに加えて、特別な満月には、独特の天体現象に基づいた名前が付けられることもあります。

ハーベストムーンの意味

ハーベストムーンとは、秋分に最も近い満月のことを指します。秋分は北半球では9月、南半球では3月に訪れます。

北半球では、ハーベストムーンは通常2026年のように9月に起こりますが、3〜5年ごとに10月にずれ込むことがあります。次に10月にハーベストムーンが起こるのは2028年です。

南半球では、ハーベストムーンは3月または4月にあたります。2026年の南半球のハーベストムーンは2026年4月2日、2027年は3月22日に起こります。

ハーベストムーンという名前は、この時期の満月が数晩続けて、日没直後に昇ることに由来します。昔の農民たちは、この満月の明かりのおかげで、夕方になっても畑の収穫作業を続けることができました。ハーベストムーンの次の満月はハンターズムーンと呼ばれ、これにも歴史的な背景があります。畑の収穫が終わると動物たちは開けた場所に出て餌を探すようになり、狩人たちにとって獲物を見つけやすくなったのです。

ハーベストムーンのスピリチュアルな意味

ハーベストムーンは、内省とバランスの時期と捉えられることがよくあります。スピリチュアルな観点では、人生で得た豊かさを祝い感謝すると同時に、もはや自分に役立たないものを手放す節目を示します。夏の活動的なエネルギーと、より静かで内向きになる秋との「あいだ」をつなぐ扉のようにも見なせます。これらの解釈は天文学に根ざしたものではありませんが、夜空を楽しみながら自分の生き方を振り返る、楽しいきっかけを与えてくれます。

中秋の名月

秋分に最も近い満月は、多くの国で祝われています。中国では中秋節(月餅祭りまたはランタン祭りとも呼ばれる)として知られ、旧正月に次ぐ重要な祝日です。この日、人々は家族や友人と集まり、月餅を食べ、紙のランタンを灯し、月を眺めるのが伝統です。同様の風習は世界中に見られ、日本の「お月見」、韓国の「秋夕(チュソク)」、ベトナム、インド、スリランカなどでも類似した祭りが行われています。

Mid-Autumn Festival
中秋節では、人々は灯籠を作り、月を眺めながら灯籠を持ち歩いたり、木や家に灯籠を飾ったり、天灯を放ったり、公共の灯籠展示を訪れたりします。さまざまな大きさや形の灯籠は、繁栄への道を照らす光を象徴しています。

コーンムーンの意味

ネイティブアメリカンの部族は、9月の満月をコーンムーン(英語:Corn Moon、トウモロコシ月)と呼びました。これは、夏の終わりに作物を収穫する時期を示していたためです。トウモロコシが当時の人々の生活において重要だったため、各部族は独自の名前を持っていました。例えば、アベナキ族はこれをコーンメーカームーンと呼び、ズニ族は「すべてが熟し、トウモロコシが収穫される月」と表現しました。

9月の満月の別名

9月の満月の他の別名には次のものがあります。

  • 中国人:菊月
  • セルティック人:歌う月
  • ウィッカ人:大麦の月
  • チェロキー:ナッツムーン
  • 南半球:ワームムーン、レンテンムーン、クロウムーン、シュガームーン、チェストムーン、サップムーン

2026年9月19日:国際月観察ナイト

2026年9月19日、9月の上弦の月のころに、世界中の天文ファンが国際月観察ナイトをお祝いします。これはNASAが主催する毎年恒例のイベントで、誰もが外に出て空を見上げ、月に目を向けてみようという呼びかけです。

各地のコミュニティでは、観望会や講演会、オンライン企画などが開催されますが、自宅の庭先やベランダから月をゆっくり眺めるだけでも立派な参加になります。月を「天体」として楽しむだけでなく、世界中の人々をつなぐ共通の存在として味わう、すてきな機会です。もっと月について知りたくなったら、魅力的な豆知識をまとめた月のインフォグラフィックや、インタラクティブな月の色クイズにも挑戦してみてください。

2026年9月の満月:よくある質問

次の満月(2026年)はいつ?

2026年9月26日の次の満月は、2026年10月26日に起こります。この満月は伝統的にハンターズムーンと呼ばれます。詳しく知りたい方は、10月の満月についての記事をご覧ください。

2026年のハーベストムーンはいつ?

ハーベストムーンは、秋分に最も近い満月のことです。2026年は、南半球では4月2日、北半球では9月26日がハーベストムーンにあたります。2027年は、南半球で3月22日、北半球で9月16日がハーベストムーンとなります。

2026年9月にスーパームーンはある?

2026年9月にスーパームーンはありません。次のスーパームーンは2026年11月24日に起こり、「ビーバー・スーパームーン」と呼ばれます。

スーパームーンについてもっと知りたい、見逃さずチェックしたいという方は、今後のスーパームーンと、その対になるマイクロムーンをまとめたインフォグラフィックもぜひご覧ください。

Supermoons & Micromoons
スーパームーンとマイクロムーンとは何ですか?最も大きくて明るい満月を観測できるのはいつですか?このインフォグラフィックで説明します!
インフォグラフィックを見る

なぜ今夜の月はオレンジ色に見えるの?

9月の満月が地平線近くにあるとき、オレンジ色に見えることがあります。これは、月の光が大気中を長い距離通過するためで、その過程で青い光が散乱され、赤やオレンジの波長だけが地上に届きやすくなるからです。また、月がいつもより大きく見えることがありますが、実際に大きくなっているわけではありません。これは月の錯視と呼ばれる現象で、月が地平線付近にあるとき、私たちの脳が実際よりも大きく見えているように感じてしまうためです。

2026年9月の満月:まとめ

2026年9月の満月、ハーベストムーンは、9月26日 16:49 GMT(日本時間 9月27日 01:49)に、うお座の中で輝きます。北半球では秋分に最も近い満月となるため、数夜にわたって日没の頃に月が昇り、夕方の時間帯に余分な明かりをもたらしてくれます。今年の満月は、土星・海王星・サークレット・アステリズムとともに夜空を彩ります。

自分の街で満月がいつ昇るか、土星やサークレットの星々がどこに見えるか、そしてその夜の空で他に何が起こっているのか知りたいときは、Sky Tonightアプリにおまかせください。観察したい天体をすぐに見つける手助けをしてくれます。

澄んだ夜空と、すてきな月見の時間をお楽しみください!

テキストクレジット:
Trustpilot