9月の天体写真におすすめの天体:明るい銀河・星団・星雲
9月の夜空には、きらめく星団、輝く星雲、遠くの銀河など、見応えのある深空天体が数多く見られます。以下では、9月に観測・撮影したいおすすめの天体を、見え方、観測方法、天体撮影の実用的なポイントとともに紹介します。双眼鏡や望遠鏡を用意し、Sky Tonightアプリで天体の位置を確認して、9月の深空天体を楽しみましょう!
内容
- 深空天体を撮影する前に月相を確認しよう
- 9月の天体写真におすすめの銀河
- 9月の天体写真におすすめの星雲
- 9月の天体写真におすすめの星団
- 9月の深空天体:よくある質問
- 9月に撮影できるそのほかのおすすめ深空天体
- 9月の深空天体:要点
深空天体を撮影する前に月相を確認しよう
淡い銀河や星雲を観測・撮影するときは、暗い空が非常に重要です。特にアイリス星雲やステファンの五つ子銀河のように表面輝度が低い天体は、明るい月光の影響を強く受けます。
2026年9月の新月は、日本時間9月11日12:27(03:27 GMT)です。そのため、9月7日から15日ごろが深空天体の撮影に最も適した期間となります。月初めの数日間も好条件です。9月4日に下弦の月を迎えるため、月の出が比較的遅くなります。一方、満月は日本時間9月27日1:49(9月26日16:49 GMT)です。その前後の夜は、淡い深空天体の撮影が大幅に難しくなるため、できるだけ避けましょう。
現在地における正確な月相の日付、月の輝面率、月の出・月の入り時刻は、月カレンダーで確認できます。
9月の天体写真におすすめの銀河
銀河は、重力によって結び付いた数十億もの恒星、ガス、暗黒物質からなる巨大な天体です。天の川銀河よりはるか遠くにあるため、接眼レンズを通して見ると、通常は淡くぼんやりした光の染みのように見えます。9月に最も見つけやすいのはアンドロメダ銀河で、暗い空では肉眼でも見ることができます。一方、ほかの銀河の観測には、暗い環境や口径の大きな望遠鏡が必要です。銀河の撮影には根気と長時間露光が必要ですが、銀河全体の壮大な渦巻構造を捉えることができます。
アンドロメダ銀河

- 別名:M31、NGC 224
- 見かけの大きさ:3° × 1°(満月約6個分)
- 見かけの等級:3.4
- 星座:アンドロメダ座
- 観測に適した地域:北半球
アンドロメダ銀河は棒渦巻銀河で、地球から約250万光年離れた、最も近い大型銀河です。私たちが住む天の川銀河や100個を超える小さな銀河とともに、局所銀河群を構成しており、その中で最大の銀河です。
約45億年後には、アンドロメダ銀河と天の川銀河が衝突し、最終的に一つの巨大銀河へ合体すると広く考えられてきました。しかし近年の研究では、今後100億年以内に衝突しない可能性も約50%あると示されています。天の川銀河の過去・現在・未来についてもっと知りたい方は、クイズに挑戦してみましょう!

観測・天体写真撮影のポイント
暗く澄んだ空では、アンドロメダ銀河を肉眼で淡くかすんだ光として見ることができます。7×50または10×50の双眼鏡や小型望遠鏡を使うと、細長い楕円形と明るい中心部がよりはっきり見えます。
撮影には、銀河全体が収まる十分に広い画角のカメラレンズや小型屈折望遠鏡を使いましょう。明るい中心部を短時間露光で、淡い外縁部を長時間露光で撮影して合成すると、非常に広い明るさの範囲にわたって細部を残せます。

さんかく座銀河

- 別名:M33、NGC 598
- 見かけの大きさ:1° × 41′(満月約2個分)
- 見かけの等級:5.7
- 星座:さんかく座
- 観測に適した地域:北半球
さんかく座銀河は、地球から約273万光年離れた、正面向きに見える渦巻銀河です。アンドロメダ銀河、天の川銀河に次いで、局所銀河群で3番目に大きな銀河です。
観測・天体写真撮影のポイント
さんかく座銀河は、双眼鏡で淡い霧状の光として見えるほど明るく、望遠鏡を使えばさらに細かな構造を観察できます。
撮影には小型望遠鏡または中程度の焦点距離を使用し、疎らな渦状腕と多数の星形成領域を捉えるために十分な総露光時間を確保しましょう。広帯域のカラー撮影なら、銀河本来の色と渦巻構造を写せます。Hαデータを追加すると、水素を多く含む星形成領域をさらに際立たせることができます。
さんかく座銀河をもっと手軽に撮影したいなら、Seestar S50を利用できます。銀河を自動で導入し、ピント合わせ、追尾、ライブスタッキングまで望遠鏡に任せられます。この大型銀河に適した画角を備えているため、従来型の天体撮影機材を一から組み立てなくても、M33の渦巻構造や明るい星形成領域を捉えられます。

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ステファンの五つ子銀河

- 別名:HCG 92、Arp 319、VV 288、SQ
- 見かけの大きさ:4.4′ × 4.4′(満月約0.1個分)
- 見かけの等級:13.9~16.7
- 星座:ペガスス座
- 観測に適した地域:南北両半球
ステファンの五つ子銀河は、5つの銀河からなる銀河群です。そのうちNGC 7320は地球から約4,000万光年と比較的近くにありますが、残る4つの銀河(NGC 7317、NGC 7318A、NGC 7318B、NGC 7319)は約2億9,000万光年離れており、互いに物理的な相互作用を起こしています。ステファンの五つ子銀河は、最も詳しく研究されているコンパクト銀河群の一つです。
観測・天体写真撮影のポイント
ステファンの五つ子銀河は暗く、観測が難しい天体です。見るには、暗い空の下で口径の大きな望遠鏡が必要です。
小さく難易度の高い撮影対象なので、長焦点の望遠鏡を使い、可能であれば光害の少ない場所から撮影しましょう。淡い銀河とその細部を捉えるには、合計で数時間の露光が必要です。処理時には、銀河ごとの明るさや色の違いを保つため、過度に明るくしたり彩度を上げすぎたりしないよう注意してください。画角に余裕があれば、近くのNGC 7331も入れると、より印象的な構図になります。

ちょうこくしつ座銀河

- 別名:NGC 253、銀貨銀河、Caldwell 65
- 見かけの大きさ:28.8′ × 5.9′(満月約1個分)
- 見かけの等級:7.6
- 星座:ちょうこくしつ座
- 観測に適した地域:南半球
ちょうこくしつ座銀河(NGC 253)は、地球から約1,000万光年離れた大型の渦巻銀河で、ほぼ真横から見えています。ちょうこくしつ座銀河群で最も大きな銀河であり、非常に活発に新しい恒星を生み出していることから、スターバースト銀河に分類されます。傾いた円盤には目立つ暗黒帯が走り、銀河の大部分を明るい若い恒星と星形成領域が占めています。
観測・天体写真撮影のポイント
ちょうこくしつ座銀河は、暗い空なら小型望遠鏡でも見ることができます。南半球から最もよく見えますが、北半球の中緯度では南の地平線近くに低く見えます。
撮影には、中程度の焦点距離または小型望遠鏡を使い、銀河の細長い円盤全体を構図に収めましょう。広帯域撮影では自然な色と暗い塵の帯を捉えることができ、総露光時間を長くすると円盤周辺の淡い構造も浮かび上がります。必要に応じてHαデータを追加すると、活発な星形成領域を強調できます。

NGC 55

- 別名:Caldwell 72
- 見かけの大きさ:32.4′ × 4.0′(満月約1.1個分)
- 見かけの等級:7.8
- 星座:ちょうこくしつ座
- 観測に適した地域:南半球
NGC 55は、地球から約650万光年離れた棒状不規則渦巻銀河です。マゼラン型銀河に分類され、大マゼラン雲を小さくしたような姿をしています。ほぼ真横から見えるため、恒星、ガス、塵が不均一に集まった細長い光の筋のように見えます。
観測・天体写真撮影のポイント
暗い空では、NGC 55は双眼鏡でも見えるほど明るい銀河です。小型望遠鏡を使えば細長い形がよりはっきり分かり、特に南半球からの観測に適しています。
撮影には中程度の焦点距離または小型望遠鏡を使い、細長い銀河全体を画角に収めましょう。広帯域撮影では恒星本来の色を捉えることができ、総露光時間を長くすると、まだら模様の構造、塵、淡い外縁部が浮かび上がります。
9月の天体写真におすすめの星雲
星雲は、恒星が誕生する場所や、寿命を迎えた恒星が外層を放出してできた、広大なガスと塵の雲です。淡く拡散して見えることが多いため、肉眼で観測するのが特に難しい天体に数えられます。ペリカン星雲のように大きく比較的明るい星雲は、暗い空で双眼鏡を使えば見えることもありますが、多くは望遠鏡が必要です。また、UHCやOIIIなどのフィルターを使うと、繊細な構造を捉えやすくなります。星雲は天体写真家にとって特に魅力的な被写体です。長時間露光によって、肉眼では見えない美しい形や色が浮かび上がります。
ペリカン星雲

- 別名:IC 5070
- 見かけの大きさ:1° × 0.8°(満月約1.8個分)
- 見かけの等級:5.9
- 星座:はくちょう座
- 観測に適した地域:北半球
ペリカン星雲は、地球から約1,800光年離れた散光星雲です。ペリカンに似た姿から名付けられ、近くの北アメリカ星雲(NGC 7000)と同じ星間雲の一部を構成しています。
観測・天体写真撮影のポイント
フィルターを付けない小型の7×42双眼鏡でペリカン星雲を見たという観測者もいます。同じ方法で挑戦することもできますが、より確実に見るには、口径76mmの望遠鏡にUHCまたはOIIIフィルターを取り付けて観測しましょう。
撮影には、カメラレンズ、小型屈折望遠鏡、広視野望遠鏡を使い、ペリカン星雲とはくちょう座の周囲の星野を一緒に収めましょう。近くの北アメリカ星雲と同じ巨大なHII領域の一部なので、2つの星雲を入れた広視野の構図もおすすめです。総露光時間を長くすると淡いガスや塵がさらに浮かび上がります。特に光害のある空では、Hαフィルターやデュアルバンドフィルターを使うと、水素ガスの輝きを効果的に強調できます。

パックマン星雲

- 別名:NGC 281、Sh2-184
- 見かけの大きさ:35′(満月約1.2個分)
- 見かけの等級:7.3
- 星座:カシオペヤ座
- 観測に適した地域:北半球
パックマン星雲(NGC 281)は、天の川銀河のペルセウス腕に位置する明るい散光星雲です。地球から約9,500光年離れており、有名なゲームキャラクターに似た姿をしています。
観測・天体写真撮影のポイント
光害の少ない場所では、口径200mmの望遠鏡でパックマン星雲を見ることができます。OIIIフィルターを使うと、さらに見やすくなります。
撮影には、小型屈折望遠鏡または中程度の焦点距離を使い、星雲全体と周囲の星野を収めましょう。総露光時間を長くすると、明るい散光領域と暗い塵の構造が浮かび上がります。特に光害のある空では、Hαフィルターやデュアルバンドフィルターを使うとコントラストを高められます。
Seestar S50スマート望遠鏡も、この天体の撮影に適しています。内蔵のデュアルバンドフィルターにより、光害のある空でも星雲の水素と酸素の輝きを捉えやすくなります。SeestarアプリでNGC 281を選択すれば、望遠鏡が自動で天体を導入・追尾し、露光画像を重ねるにつれて、より細かな構造が現れます。
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三日月星雲

- 別名:NGC 6888、Caldwell 27
- 見かけの大きさ:18′ × 12′(満月約0.5個分)
- 見かけの等級:7.4
- 星座:はくちょう座
- 観測に適した地域:北半球
三日月星雲は、地球から約5,000光年離れた散光星雲です。その中心には、希少なウォルフ・ライエ星に分類される非常に高温の恒星WR 136があります。

観測・天体写真撮影のポイント
眼視観測では、UHCまたはOIIIフィルターを使い、そらし目を活用しましょう。口径200mmの望遠鏡なら、淡い殻状構造を見られる可能性が大きく高まります。撮影では、中程度の焦点距離にHα・OIIIフィルター、またはデュアルバンドフィルターを組み合わせると、星雲の殻とはくちょう座の周囲の星野を捉えられます。

土星状星雲

- 別名:NGC 7009、Caldwell 55
- 見かけの大きさ:41″ × 35″(満月約0.02個分)
- 星座:みずがめ座
- 見かけの等級:8.0
- 観測に適した地域:南北両半球
土星状星雲(NGC 7009)は、地球から約2,000光年離れた惑星状星雲です。土星の環を思わせる細長い突起を持つことから、この名で呼ばれています。独特な形は、中心にある寿命を迎えた恒星がガスを何度も放出した結果生まれました。
観測・天体写真撮影のポイント
小型望遠鏡では、土星状星雲は緑がかった、恒星に近い小さな点のように見えます。細長い形や淡い「取っ手」のような部分を見るには、より大きな望遠鏡と高倍率が必要です。
撮影には長焦点の望遠鏡を使い、この小さな惑星状星雲の細部を捉えましょう。正確に追尾して複数の露光をスタッキングすると、細部を失わずに明るい中心部と淡い外側の構造を写せます。OIIIフィルターを使えば、電離した酸素の輝きを強調し、コントラストを高めることができます。

青い雪玉星雲

- 別名:NGC 7662、雪玉星雲、Caldwell 22
- 見かけの大きさ:約0.5′(満月約0.02個分)
- 見かけの等級:8.3
- 星座:アンドロメダ座
- 観測に適した地域:北半球
青い雪玉星雲(NGC 7662)は、地球から約2,500光年離れたコンパクトな惑星状星雲です。太陽に似た恒星が寿命を迎えて外層を放出し、中心に残った高温の恒星が周囲のガスを照らしています。明るく丸い姿と鮮やかな青緑色から「青い雪玉星雲」という愛称が付けられました。
観測・天体写真撮影のポイント
青い雪玉星雲はさまざまな口径の望遠鏡で見られますが、低倍率では恒星とほとんど見分けがつかないことがあります。高倍率にすると小さな円盤状の姿を判別しやすくなり、中型望遠鏡なら星雲そのものがより明瞭に見えます。
NGC 7662は見かけの大きさが非常に小さいため、撮影には長焦点・高解像度の機材が必要です。正確な追尾を行い、比較的短い露光を多数スタッキングすると、明るい中心部を白飛びさせずに周囲の殻状構造を捉えられます。ナローバンドフィルターも、輝くガスの構造を浮かび上がらせるのに役立ちます。

どくろ星雲

- 別名:NGC 246、Caldwell 56
- 見かけの大きさ:3.7′(満月約0.1個分)
- 見かけの等級:8.0
- 星座:くじら座
- 観測に適した地域:南北両半球
どくろ星雲(NGC 246)は、地球から約1,600光年離れた惑星状星雲です。太陽に似た恒星が寿命を迎えて放出したガスからなり、その高温の残骸は現在、星雲の中心付近で白色矮星として輝いています。大きくまだらな殻状構造が、長時間露光写真では頭蓋骨のように見えます。
観測・天体写真撮影のポイント
中型望遠鏡では、NGC 246は淡くほぼ円形の光として見え、その手前には複数の恒星が重なっているように見えます。星雲は大きく拡散しているため、観測には暗い空が重要です。
撮影には中程度の焦点距離を使い、殻全体と周囲の星野を収めましょう。総露光時間を長くすると淡い外側の構造が浮かび上がり、OIII、Hα、デュアルバンドのデータを加えると、輝くガスのコントラストを高められます。

9月の天体写真におすすめの星団
星団は、同じ時期に誕生し、重力によってまとまっている恒星の集団です。散開星団は比較的若く、双眼鏡や小型望遠鏡でも簡単に見られることがよくあります。球状星団ははるかに古く、恒星が密集したきらめく球のように見え、中型望遠鏡を使うとより楽しめます。星団は最も観測しやすい深空天体の一つで、初心者にもおすすめです。撮影対象としても魅力的で、フィルターや何時間もの露光を必要とせずに星々をくっきり写せるため、比較的簡単な機材でも美しい写真を撮影できます。
ピラミッド星団

- 別名:M39、NGC 7092
- 見かけの大きさ:29′(満月約0.9個分)
- 見かけの等級:4.6
- 星座:はくちょう座
- 観測に適した地域:北半球
ピラミッド星団(M39)は、地球から約1,000光年離れた散開星団です。M39には数百個のメンバー星が確認されていますが、特に明るい15個の星が、目立つ疎らな三角形を作っています。
観測・天体写真撮影のポイント
M39は小型望遠鏡でも観測できますが、双眼鏡で見るのが最適です。10×50双眼鏡では星団内の約7個の星、15×70双眼鏡では約12個の星を見ることができます。条件が非常に良ければ、ピラミッド星団は肉眼でも見えます。
撮影には望遠レンズまたは小型屈折望遠鏡を使い、星団全体と周囲の天の川の一部を画角に収めましょう。特別なフィルターは必要ありません。正確にピントを合わせ、明るい星が白飛びするほど長い露光は避けてください。

エンゼルフィッシュ星団

- 別名:M71、NGC 6838
- 見かけの大きさ:7.2′(満月約0.2個分)
- 見かけの等級:5.9
- 星座:や座
- 観測に適した地域:北半球
エンゼルフィッシュ星団は、地球から約1万3,000光年離れた球状星団です。1970年代までは散開星団と考えられていましたが、その後、比較的まばらな球状星団に分類されました。
観測・天体写真撮影のポイント
月のない暗い夜なら、10×50双眼鏡でエンゼルフィッシュ星団を見ることができます。口径100mmの望遠鏡を使えば、さらに詳しく観察できます。
撮影には中程度の焦点距離を使い、星団を細部まで捉えましょう。特別なフィルターは必要ありません。正確に追尾し、複数の露光を合成すると、明るい星を白飛びさせずに暗い星まで写せます。

キャロラインのバラ星団

- 別名:NGC 7789、Caroline’s Rose Cluster
- 見かけの大きさ:25.3′(満月約0.8個分)
- 見かけの等級:6.7
- 星座:カシオペヤ座
- 観測に適した地域:北半球
キャロラインのバラ星団(NGC 7789)は、地球から約8,000光年離れた、星の数が豊富な散開星団です。カロライン・ハーシェルによって発見され、年齢は約16億年と推定されています。星団内の明るい星と暗い隙間がバラの花びらを重ねたような模様を作ることから、この愛称が付けられました。

観測・天体写真撮影のポイント
双眼鏡では星が密集した光として見えますが、小型望遠鏡を使うとバラのような模様がよりはっきり分かります。幅約25′の星団の大部分を視野に収めるため、低~中倍率で観測しましょう。
撮影には、星団全体を画角に収められる望遠レンズ、小型屈折望遠鏡、または望遠鏡を使います。特別なフィルターは必要ありません。正確なピント合わせと追尾によって密集した星々を分離し、中程度の露光で明るい星を保ちながら多数の暗いメンバー星を写せます。

NGC 6752

- 別名:Caldwell 93
- 見かけの大きさ:20.4′(満月約0.7個分)
- 見かけの等級:5.4
- 星座:くじゃく座
- 観測に適した地域:南半球
NGC 6752は、天の川銀河のハローに位置し、地球から約1万3,000光年離れた明るい球状星団です。直径約100光年の領域に10万個を超える恒星が密集しており、その年齢は約100億年と考えられています。
観測・天体写真撮影のポイント
NGC 6752は夜空で最も明るい球状星団の一つで、非常に暗い場所では肉眼でも見えることがあります。双眼鏡ではコンパクトな光の塊として簡単に見つけられ、望遠鏡を使うと密集した星々を分離できるようになります。特に南半球からの観測に適しています。
撮影には中~長焦点の機材を使い、密集した中心部と周囲に広がる恒星のハローを捉えましょう。特別なフィルターは必要ありません。明るい中心部を保つ短時間露光と、中心から離れた淡い星々を捉える長時間露光を組み合わせてください。

9月の深空天体:よくある質問
深空天体とは?
深空天体(DSO)とは、銀河、星雲、星団など、太陽系の外にある天体のことです。一般に暗いため、双眼鏡や望遠鏡での観測に適しています。ただし、さんかく座銀河やアンドロメダ銀河のように、暗い空(光害の程度を示すボートル・スケールでクラス1~4程度)なら肉眼で見える見事な天体もあります。

9月に見られる最も明るい深空天体は?
時間が限られていて、今月特に見応えのある天体を観測したい方のために、各カテゴリーから明るく魅力的な天体を紹介します。
- 銀河:アンドロメダ銀河(M31)が最も明るく、見かけの等級は3.4です。暗い場所では肉眼でも見え、双眼鏡や小型望遠鏡を使うと息をのむような姿を楽しめます。
- 星団:はくちょう座のピラミッド星団(M39)は、見かけの等級が4.6で、今月紹介する星団の中で最も明るい天体です。双眼鏡で簡単に見つけられ、条件が非常に良ければ肉眼でも見えます。
- 星雲:はくちょう座のペリカン星雲は見かけの等級が5.9で、小型の7×42双眼鏡でも見える可能性があります。肉眼で見える天体ではありませんが、観測する価値は十分にあります。
現在地から見えるおすすめの深空天体を簡単に探すには?
今夜の空に見える深空天体をすばやく探すには、Sky Tonightアプリで次の手順を行います。
- 望遠鏡アイコンをタップして、「今夜見えるもの」セクションを開きます。
- 「深空天体」セクションまでスクロールします。または、画面上部のフィルターバーをタップし、銀河のアイコンを選択して一覧を絞り込みます。
- 天体名の横にある青いターゲットアイコンをタップすると、その天体がいつ、どこに見えるかを確認できます。
画面を見ながら操作方法を確認したい方は、動画チュートリアルをご覧ください。
9月に撮影できるそのほかのおすすめ深空天体
これまでのガイドで紹介した多くの深空天体も、9月に引き続き絶好の撮影対象となります。今月観測・撮影する価値のある星雲、銀河、星団をさらに紹介します。
- 花火銀河(NGC 6946)
- 北アメリカ星雲(NGC 7000)
- アイリス星雲(NGC 7023)
- 網状星雲(NGC 6960)
- まゆ星雲(IC 5146)
- 野鴨星団(M11)
9月の深空天体:要点
秋の最初の月(南半球では春)には、美しい深空天体を数多く見ることができます。双眼鏡や望遠鏡があれば、さらに楽しめるでしょう。暗い空では、ピラミッド星団とアンドロメダ銀河は双眼鏡で簡単に観測できます。一方、ペリカン星雲ははるかに難易度が高く、広視野望遠鏡とUHCフィルターを使った観測に適しています。Sky Tonightアプリを使えば、目的の天体を空ですばやく見つけられます。晴れた空の下で、素晴らしい観測を楽しめますように!
月別・おすすめ深空天体カレンダー
深空天体の見どころは9月だけではありません。月ごとのガイドを使って、一年を通して宇宙の魅力を探ってみましょう。
