今夜、土星を見る方法:土星の完全ガイド
巨大ガス惑星の土星は、太陽系で最も見分けやすい惑星といえるでしょう。美しい環、猛烈な風、不思議な嵐、そして数百もの衛星が、その特徴です。今夜の土星の位置や、地球からの見え方が気になりますか?この記事では、土星の探し方と、観測地で見える時期を紹介します。無料のSky Tonightアプリでも、土星について詳しく調べられます。
目次
- 地球から土星はどう見える?
- 土星はいつ見える?
- 土星の今後の天文イベント
- 土星の見つけ方
- 土星の基本情報
- 土星はどれくらい大きい?
- 土星の公転と自転
- 土星までの距離は?
- 土星は何でできている?
- 土星の衛星
- 土星の環
- 土星を探査したミッションは?
- 知っていましたか?
- 土星についてのまとめ
地球から土星はどう見える?
土星は、肉眼で見える5つの惑星のうち、最も遠い惑星です。ほどよく明るい、黄色がかった「星」のように輝きます。一般的な双眼鏡では金色の楕円形に、望遠鏡では環をまとった小さな金色の円盤に見えます。衛星のいくつかも見えることがあります。

土星はいつ見える?
月別の土星の見え方:
| 月 | 観測時間・方角 | 星座 | 見やすさ |
|---|---|---|---|
| 2026年10月 | 一晩中見える。日没ごろ東から昇り、真夜中ごろ最も高くなり、日の出ごろ西に沈む | くじら座 | 🟢 最良 |
| 2026年11月 | 夕方から夜半過ぎまで見える。真夜中より前に最も高くなり、その後は西の地平線へ向かう | くじら座 | 🟢 非常に良好 |
| 2026年12月 | 夕方から真夜中ごろまで見える。宵のうちに最も高くなり、その後は西へ移動する | くじら座 | 🟢 良好 |
| 2027年1月 | 夕方に見える。日没ごろ、またはその少し後に最も高くなり、西の地平線へ向かう | くじら座 | 🟢 良好 |
| 2027年2月 | 宵の西の低い空に見え、日没から数時間後に沈む | くじら座 | 🟡 まずまず |
| 2027年3月 | 日没後、西の地平線のすぐ上に見えるが、やがて太陽の光に紛れる | うお座 | 🔴 不良 |
| 2027年4月 | 太陽に近すぎるため、観測には不向き | うお座 | ⚫ 観測不可 |
| 2027年5月 | 日の出前の東の低い空に再び現れ、月末に向けて見つけやすくなる | うお座 | 🟡 まずまず |
| 2027年6月 | 夜明け前の東の空に見える。月が進むにつれて昇る時刻が早まり、高度も上がる | うお座 | 🟡 まずまず |
| 2027年7月 | 夜の後半に見える。昇った後は東の空を、夜明け前にはより高い空を探す | うお座 | 🟢 良好 |
| 2027年8月 | 夜遅く東から昇る。真夜中過ぎから夜明け前が見頃 | うお座 | 🟢 良好 |
| 2027年9月 | 夜の大部分にわたって見える。夕方に東から昇り、真夜中過ぎに最も高くなる | うお座 | 🟢 良好 |
| 2027年10月 | 一晩中見える。10月18日の衝の前後は、日没ごろ昇り、真夜中ごろ最も高くなり、日の出ごろ沈む | うお座 | 🟢 良好 |
2026年10月4日、土星は衝を迎えます。地球から見て太陽の反対側に位置するため、一晩中見えます。このころ、土星は年間で最も明るく(約0.3等)、最も大きく(視直径約19.7秒角)見えます。衝を過ぎても、2026年の残りの期間は夕方の空で見つけやすい状態が続き、2027年3月には夕日の光に紛れて見えなくなります。
逆行:7月27日から12月11日まで、土星は逆行し、背景の星々に対して通常とは逆向きに動いて見えます。
👉 観測地の空で土星を探すには、Sky Tonightアプリのインタラクティブな星図を使ってみましょう。
土星の今後の天文イベント
これから見られる、土星に関する天文イベントを紹介します。Sky Tonightのカレンダーには、ほかにもさまざまな天文イベントが掲載されています。アプリを開き、画面下部のカレンダーアイコンをタップすると、日ごとの見どころを確認できます。
2026年10月24日:月と土星が接近
- 最接近の時刻: 日本時間10月24日21:24(12:24 GMT)
- 最接近時の角距離: 6°04′
- 合の時刻: 日本時間10月25日02:42(10月24日17:42 GMT)
- 合の角距離: 6°49′
10月24日ごろ、ほぼ満月の月が土星(0.4等)の近くに見えます。月はうお座に、土星はうお座との境界に近いくじら座に位置しています。
夕方から夜の大部分にかけて、2天体を探してみましょう。間隔は約6°と、やや離れた組み合わせになります。今後数年間、月と土星の毎月の接近では、間隔が約5〜8°になりますが、2030年ごろには約2〜4°まで近づく場合もあります。
土星は10月4日に衝を迎えたばかりで、年間で最も大きく明るく見える時期が続いています。肉眼でも簡単に見つけられますが、環を見るには望遠鏡が必要です。
| 都市 | タイムゾーン | 観測開始 | 観測終了 | 観測に最適な時刻 | 角距離 | 月の高度 | 土星の高度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 札幌 | JST | 10月24日17:10 | 10月25日03:10 | 10月24日19:35 | 5.4° | 42° | 37° |
| 仙台 | JST | 10月24日17:15 | 10月25日03:15 | 10月24日19:20 | 5.5° | 43° | 37° |
| 東京 | JST | 10月24日17:25 | 10月25日03:20 | 10月24日19:15 | 5.5° | 42° | 37° |
| 名古屋 | JST | 10月24日17:35 | 10月25日03:30 | 10月24日19:15 | 5.5° | 41° | 35° |
| 大阪 | JST | 10月24日17:40 | 10月25日03:40 | 10月24日19:15 | 5.5° | 40° | 34° |
| 福岡 | JST | 10月24日18:05 | 10月25日04:00 | 10月24日19:15 | 5.4° | 36° | 31° |
| 那覇 | JST | 10月24日18:20 | 10月25日04:10 | 10月24日19:05 | 5.5° | 34° | 29° |
- 観測開始: 太陽が地平線下6°以下にあり、両天体が高度10°以上になる時刻です。
- 観測に最適な時刻: 両天体が十分な高さにあり、空が暗い時間帯の中で、月と土星が最も近く見える時刻です。
- 観測終了: いずれかの天体が高度10°を下回る時刻です。
- 角距離と高度は「観測に最適な時刻」の値です。
2026年10月25日:月、土星、アルゲニブが三角形をつくる

10月25日、ほぼ満月の月が、土星とペガスス座の明るい星アルゲニブとともに、空に正三角形に近い形をつくります。
3天体とも肉眼で見えます。三角形は広がりが大きく、望遠鏡や双眼鏡の同じ視野には収まりません。各辺の長さはおよそ15°で、腕を伸ばしたときの握りこぶし約1.5個分に相当します。
ニュージーランドや南太平洋の一部では、3辺がほぼ同じ長さになり、特に正三角形に近く見えます。日本でもこの三角形を楽しめますが、少し伸びた形になります。月の見かけの位置が、観測地と観測時刻の両方によって変わるためです。
| 都市 | タイムゾーン | 観測開始 | 観測終了 | 観測に最適な時刻 | 最長辺と最短辺の差 | 最も低い天体 | 高度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 札幌 | JST | 10月25日17:10 | 10月26日03:05 | 10月25日21:55 | 1°15′ | 土星 | 48° |
| 仙台 | JST | 10月25日17:15 | 10月26日03:10 | 10月25日21:50 | 1°13′ | 土星 | 53° |
| 東京 | JST | 10月25日17:25 | 10月26日03:15 | 10月25日21:40 | 1°12′ | 土星 | 55° |
| 名古屋 | JST | 10月25日17:35 | 10月26日03:30 | 10月25日21:35 | 1°13′ | 土星 | 55° |
| 大阪 | JST | 10月25日17:40 | 10月26日03:35 | 10月25日21:35 | 1°13′ | 土星 | 55° |
| 福岡 | JST | 10月25日18:00 | 10月26日03:55 | 10月25日21:25 | 1°15′ | 土星 | 53° |
| 那覇 | JST | 10月25日18:20 | 10月26日04:10 | 10月25日21:10 | 1°13′ | 月 | 53° |
- 観測可能時間: 3天体すべてが高度10°以上にあり、太陽が地平線下6°より低い時間帯です。
- 観測に最適な時刻: 最長辺と最短辺の差が最も小さくなる時刻です。
- 最長辺と最短辺の差: 最も長い辺から最も短い辺の角距離を引いた値です。
- 最も低い天体/高度: 観測に最適な時刻に最も低い位置にある天体と、その高度です。
2026年11月20〜21日:月と土星が接近
- 最接近の時刻: 日本時間11月21日05:04(11月20日20:04 GMT)
- 最接近時の角距離: 6°03′
- 合の時刻: 日本時間11月21日10:26(01:26 GMT)
- 合の角距離: 6°48′
11月20日ごろ、満月に向かって満ちていく月が、土星(0.6等)の近くに見えます。月はうお座に、土星はうお座との境界に近いくじら座に位置しています。
夕方から探してみましょう。日本では夜半過ぎまで観測できます。どちらも肉眼で見えますが、土星の環を見るには望遠鏡が必要です。ただし、望遠鏡の同じ視野には両天体は収まらず、双眼鏡でも機種によっては一緒に見られません。
| 都市 | タイムゾーン | 観測開始 | 観測終了 | 観測に最適な時刻 | 角距離 | 月の高度 | 土星の高度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 札幌 | JST | 11月20日16:40 | 11月21日01:10 | 11月21日01:10 | 6°35′ | 10° | 12° |
| 仙台 | JST | 11月20日16:50 | 11月21日01:10 | 11月21日01:10 | 6°40′ | 11° | 13° |
| 東京 | JST | 11月20日17:00 | 11月21日01:20 | 11月21日01:20 | 6°40′ | 10° | 12° |
| 名古屋 | JST | 11月20日17:15 | 11月21日01:30 | 11月21日01:30 | 6°37′ | 10° | 12° |
| 大阪 | JST | 11月20日17:20 | 11月21日01:35 | 11月21日01:35 | 6°37′ | 10° | 13° |
| 福岡 | JST | 11月20日17:40 | 11月21日01:55 | 11月21日01:55 | 6°33′ | 11° | 13° |
| 那覇 | JST | 11月20日18:05 | 11月21日02:10 | 11月21日02:10 | 6°37′ | 10° | 13° |
- 観測開始: 両天体が高度10°以上にあり、太陽が地平線下6°以下になる時刻です。
- 観測に最適な時刻: 両天体が十分な高さにあり、空が暗い時間帯の中で、月と土星が最も近く見える時刻です。
- 観測終了: いずれかの天体が高度10°を下回る時刻です。
- 角距離と高度は「観測に最適な時刻」の値です。
土星の見つけ方
天文アプリStar Walk 2とSky Tonightを使えば、観測地の空で土星を探し、観測に最適な時間も確認できます。
Star Walk 2で土星を探すには?
Star Walk 2では、次の手順で土星を見つけられます。
- メイン画面の左下にある虫眼鏡アイコンをタップします。
- 検索欄に「土星」と入力すると、検索結果に表示されます。名前が白色なら地平線の上にあり、灰色ならまだ見えない位置にあります。名前の下には、土星が昇る時刻と沈む時刻が表示されます。
- 土星をタップし、画面に土星が現れるまで白い矢印をたどります。実際の空でも、アプリが示す方向に土星があります。

Sky Tonightで土星を探すには?
Sky Tonightの検索機能を使って、土星の位置や詳しい情報を調べましょう。
- メイン画面の左下にある虫眼鏡アイコンをタップします。
- 検索欄に「土星」と入力すると、検索結果に表示されます。
- 土星の検索結果をタップすると、情報、数値データ、イベントの各項目で詳しく調べられます。
- 画面右下の照準ボタンをタップすると、星図上に土星の位置が表示されます。
- 画面右下のコンパスボタンをタップすると、星図が観測地の実際の空とリアルタイムで連動します。画面に土星が現れるまで白い矢印をたどりましょう。実際の空でも、アプリが示す方向に土星があります。

土星の基本情報
土星は太陽から6番目の惑星で、太陽系で2番目に大きな惑星です。主に水素とヘリウムからなる巨大ガス惑星で、水の氷を主成分とする明るい環で知られています。自転が速く、強い風が吹き、タイタンをはじめとする多くの衛星を持っています。
- 惑星の種類: 巨大ガス惑星
- 平均半径: 58,232km
- 質量: 5.6834×10²⁶kg
- 遠日点距離: 15億1,000万km
- 近日点距離: 13億5,000万km
- 地球からの平均距離: 14億km
- 雲頂の温度: −189〜−139℃
- 自転周期(System III)¹: 10時間34分
- 恒星日の長さ: 10時間33分
- 公転周期: 地球の29.4571年
- 年齢: 45億300万年
- 英語名の由来: ローマ神話の農耕の神
¹System IIIは、巨大惑星の磁場の回転を基準とする座標系です。磁場の回転は、それを生み出す内部の回転を知る手がかりになります。土星や木星では、大気に吹く強い風の速さが場所によって異なるため、雲の模様の動きは惑星内部の回転と一致しません。このため、内部の自転周期を調べる際には磁場に関する観測も用いられます。
Sources:
土星はどれくらい大きい?
土星は、木星、天王星、海王星とともに巨大惑星に分類されます。この魅力的な惑星の大きさについて、詳しく見ていきましょう。
土星の大きさ
半径58,232kmの土星は、太陽系で2番目に大きな惑星です。土星より大きいのは、同じ巨大ガス惑星の木星だけです。土星の赤道を一周するには、379,000kmも移動しなければなりません!
土星は地球の何倍の大きさ?
土星の半径は地球の約9.1倍で、質量は95倍以上です。大きさをイメージするなら、土星の中には地球が約764個入ると考えてみてください。
土星の公転と自転
太陽系の惑星にはそれぞれ、太陽の周りを一周する公転周期と、自分の軸の周りを一回転する自転周期があります。地球ではそれぞれ約365.25日と24時間ですが、土星では大きく異なります。
土星の1日は何時間?
土星の1日は太陽系で2番目に短く、約10時間34分で1回自転します。土星より自転が速いのは木星だけです。この高速の自転により、土星は赤道付近が膨らみ、極付近が平らな形になっています。
土星の1年はどれくらい?
木星と同じように、土星は非常に速く自転する一方、太陽の周りを一周するには長い時間がかかります。公転の速さは比較的遅く、土星の1年は地球の29.4571年、日数にすると10,759日に相当します。
土星までの距離は?
土星は太陽から6番目の惑星です。太陽や地球からは、10億km以上も離れています。
太陽から土星までの距離は?
土星は、太陽から約9.5天文単位、つまり地球と太陽の距離の約9.5倍の距離を公転しています。これは約14億3,000万kmに相当します。
地球から土星までの距離は?
土星と地球は宇宙空間を移動しているため、両者の距離は常に変化します。最も近づくときは約11億9,500万km、最も遠ざかるときは約16億7,000万km離れます。
土星に着くまで何年かかる?
土星までの所要時間は、探査機の航路と速度によって決まります。たとえば、ボイジャー1号は3年2か月、カッシーニは6年9か月で到着しました。
土星は何でできている?
興味深いことに、土星の主な成分は太陽と同じです。ただし、恒星のエネルギー源となる核融合を起こすほどの質量はありません。
土星の誕生
太陽系のほかの惑星と同じく、土星は原始太陽系星雲から生まれました。約45億年前、重力によってガスや塵が集まり、土星が形成されました。その後、約40億年前に太陽から6番目という現在の位置に落ち着いたと考えられています。
土星の内部構造
土星は、ほぼ水素とヘリウムからなる巨大ガス惑星です。中心には岩石や氷を含む高密度の核があり、その外側を金属水素の層、さらに分子状水素の層が取り巻いていると考えられています。外側へ向かうにつれて、徐々に上層の気体の大気へと移り変わります。最も外側の気体の層は、厚さ約1,000kmに及びます。
土星の表面
土星には固い表面がありません。もし土星の「表面」を歩こうとすれば、外層を沈んでいき、高温と高圧にさらされることになります。外側の層は、主に渦巻く気体でできています。
土星の衛星
2019年、米国の研究者が土星を周回する20個の新しい衛星を発見し、土星は衛星数で木星を上回りました。土星の衛星は数が多いだけでなく、実に多様です。環を持つ土星とその衛星たちは、小さな太陽系のようにも見えます。NASAによると、土星には293個の衛星があります。
タイタン:土星最大の衛星
半径2,574kmのタイタンは、土星最大の衛星で、太陽系全体でも木星の衛星ガニメデに次ぐ2番目の大きさです。惑星の水星よりも大きいほどです!土星を周回する物質の質量の約96%をタイタンが占めています。
タイタンは非常にユニークな天体です。太陽系の衛星で唯一、地球のような厚い大気を持ち、地球以外では唯一、表面に安定した液体が存在する場所でもあります。表面は非常に低温なので、液体の水はありませんが、メタンやエタンは液体として存在できます。以前の研究では地下に水の海があると考えられていましたが、2025年のカッシーニのデータの再解析では、全球的な海の代わりに、半ば溶けた氷や局所的に液体の水が存在する可能性が示されています。生命が存在できる環境かどうかは、引き続き研究されています。

タイタンの空は、もやに覆われたオレンジ色です。上層大気を通しては土星がかすかに見えますが、それより下では厚い大気に遮られて見えなくなります。タイタンは土星との潮汐固定により、常に同じ面を土星に向けています。タイタンから見た土星の見かけの大きさは、地球から見た月の約11倍です。
エンケラドゥス:氷の下に海を持つ衛星
エンケラドゥスは新鮮できれいな氷に覆われ、太陽系で最も反射率の高い天体の1つです。また、土星のE環に物質を供給する主な源でもあります。南極付近では、間欠泉のような噴流から物質が宇宙空間へ噴き出しています。噴流には、水蒸気、水素分子などの揮発性物質に加え、塩化ナトリウムの結晶や氷の粒子などの固体物質が含まれています。
さらに、氷の下には塩水の海があり、生命が存在できる環境かもしれません。探査機によって生命の存在が確認されたわけではありませんが、数理モデルによる研究では、エンケラドゥスの海の環境が、微生物の暮らす地球の深く暗い海に似ている可能性が示されています。
ミマス:土星の主要な衛星の中で最も小さく、最も内側を回る衛星
半径198km未満のミマスはほぼ球形ですが、巨大な衝突クレーターのために、ややいびつな形をしています。宇宙に浮かぶでこぼこの雪玉のように、ほぼ水の氷でできています。表面には、発見者にちなんでハーシェルと名づけられた巨大クレーターがあります。直径は約130kmで、その姿は『スター・ウォーズ』のデス・スターを思わせます。
土星の環
土星といえば、大きく目立つ氷の環です。主な環は7つあり、それぞれがさらに数千もの細い環からできています。主要な環全体の直径は約280,000kmですが、淡い外側の環はさらに遠くまで広がっています。環同士は比較的近接しているものの、隙間もあります。最も目立つ「カッシーニの間隙」の幅は、約4,700kmです。
なぜ土星には環がある?
土星の環の起源には、いくつかの仮説があります。土星の強い重力によって引き裂かれ、捕らえられた彗星や小惑星、あるいは衛星の破片だと考える天文学者もいます。一方、土星が形成された星雲の物質の残りだとする説もあります。
土星の環は何でできている?
土星の環は主に、無数の水の氷の粒子と、少量の岩石質の物質でできています。粒子の大きさは砂粒ほどのものから家ほどの塊までさまざまで、中には山ほどの大きさのものもあります。
なぜ土星の環は明るいのでしょうか?比較的多くの物質を含み、反射率の高い水の氷でできているため、太陽光を効率よく反射するからだと考えられています。また、環は比較的若く、まだあまり塵で汚れていない可能性もあります。
土星の環は何色?
環は主に黄褐色や砂色に見えますが、ほかの色合いも見られます。環の主成分は水の氷で、純粋な氷は白いため、色の違いは岩石や炭素化合物などが混ざっていることによるものかもしれません。
土星を探査したミッションは?
土星を訪れた探査機は、まだ多くありません。最初に到達したのは、1973年に打ち上げられたNASAのパイオニア11号です。土星の低解像度の画像を撮影し、細いF環を発見しました。1977年にはNASAがボイジャー1号と2号を打ち上げ、土星本体、衛星、環に関する貴重なデータと、数千枚もの高解像度画像を取得しました。2機の探査機は今も長い旅を続けており、地球から送り出された探査機がそれまで到達したことのなかった恒星間空間を探っています。
1997年に打ち上げられたカッシーニ・ホイヘンスは、土星を訪れた4番目の探査機で、初めて土星の周回軌道に入りました。NASAの探査機カッシーニとESAの着陸機ホイヘンスからなるミッションで、ホイヘンスはタイタンの表面に到達した初の人工物となり、外太陽系への初の着陸も果たしました。また、カッシーニは地球外の海に由来する物質を初めて直接採取した探査機でもあります。土星を294周した後、2017年にミッションを終えました。
2028年には、土星系へ向かう新たなミッションが打ち上げられる予定です。NASAのドラゴンフライは2034年にタイタンへ到着し、衛星の環境や、生命が存在できる可能性を調べます。
FAQ
今夜、土星はどこに見える?
2026年10月4日の衝の前後は、土星が特に明るく輝き、一晩中見えます。夕方に東の地平線から昇り、真夜中ごろに最も高くなり、朝に西へ沈みます。正確な位置は、観測地や日付によって異なります。天文アプリで、観測地の空のどこに見えるか確認しましょう。
地球から土星はどう見える?
肉眼では黄色がかった星のように見えます。双眼鏡では金色の楕円形に見え、望遠鏡では本体と環を観察できます。
土星はティーポットにも似ていると思いませんか?天体をおいしそうな食べ物に見立てた、ユニークな宇宙と食べ物のクイズにも挑戦してみましょう。

土星はどんな種類の惑星?
土星は、主に水素とヘリウムからなる巨大ガス惑星です。太陽系では木星も巨大ガス惑星ですが、天王星と海王星は巨大氷惑星に分類されます。この4つは、広い意味で木星型惑星とも呼ばれます。
土星は何色?
土星の大気は主に水素とヘリウムでできており、微量のアンモニア、ホスフィン、炭化水素なども含まれています。こうした成分により、淡い黄褐色に見えます。
土星はいつ発見された?
土星は先史時代から知られており、古代の天文学者もその動きを継続的に観測・記録していました。1610年、ガリレオ・ガリレイは望遠鏡で土星の不思議な姿を観察しましたが、環を土星の両側にある2つの天体と考えました。1655年、オランダの天文学者クリスティアーン・ホイヘンスが、土星を取り巻く環であると正しく解釈しました。
土星の環はいくつある?
土星には名前のついた環が7つあり、それぞれがさらに数千もの細い環で構成されています。主要なA環、B環、C環は密度が高く、大きな粒子を含んでいます。淡いD環、E環、G環は粒子が小さいため、「ダストリング」とも呼ばれます。F環にはかなり密度の高い部分がある一方、小さな粒子も多く含まれ、単純には分類できません。環はさらに無数の細い環に分かれているため、正確な総数はわかっていません。
土星の衛星はいくつある?
2026年10月時点で、土星の衛星は293個見つかっています。大きさ、形、組成はさまざまです。土星を一周するのに地球の半日ほどしかかからない衛星もあれば、約4年かかる衛星もあります。
木星の密度が土星より高いのはなぜ?
木星は土星の約3倍の質量を持ち、そのぶん重力も強くなります。この重力による圧縮のため、太陽系最大の惑星である木星は、同じ巨大ガス惑星の土星より密度が高くなっています。木星について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
土星に人は住める?
土星には、私たちが知る生命に必要な条件が整っていません。ただし、タイタンやエンケラドゥスなどの衛星には、生命を支えられる環境があるかもしれません。タイタンの表面は太陽系で最も地球に似た場所の1つで、エンケラドゥスの地下の海には、生命の誕生に必要な成分が存在します。
知っていましたか?
-
土星は、太陽系で唯一、平均密度が水より低い惑星です。もし巨大な浴槽に入れられたら、水に浮かぶでしょう!
-
土星は何層もの雲に覆われ、非常に強い風が吹いています。風速は時速1,800kmに達することがあります。一方、地球で記録された竜巻以外の地表付近の最大瞬間風速は、時速約408kmです。
-
土星の特徴の1つに、北極を取り巻く持続的な雲の模様、「土星の六角形」があります。
-
衝の前後には、土星の環が特に明るく見えます。これは衝効果、またはゼーリガー効果と呼ばれます。
-
土星の環は太陽系で最も目立ち、よく知られていますが、ほかの3つの巨大惑星、木星、天王星、海王星にも環があります。
太陽系の惑星についてもっと知りたい方は、楽しいクイズに挑戦してみましょう。宇宙の知識をさらに広げられます!

土星についてのまとめ
土星は、大きく目立つ環を持つ巨大ガス惑星です。地球から肉眼で見ると黄色がかった星のように見え、望遠鏡では環を観察できます。観測に最適なのは、一晩中見えて最も明るく輝く衝の時期です。2026年は10月4日に衝を迎えます。今夜の土星の位置を知りたいときは、Sky Tonightで簡単に探せます。

太陽系のほかの惑星も調べてみよう
土星の記事を楽しんでいただけましたか?太陽系のほかの惑星についても、ぜひご覧ください。
