火星はどんな惑星?赤い惑星の特徴をわかりやすく解説
火星は太陽から4番目の惑星で、赤みを帯びた色、岩石の地表、2つの小さな衛星が特徴です。2026年後半は明るさを増し、夜の早い時間に昇るようになるため、観察しやすくなります。この記事では、火星の性質や見た目、見える時期、これから起こる天文現象を紹介します。Sky Tonightアプリを使えば、現在地から見える火星の位置をすぐに調べられます。
内容
- 今日の火星の位置
- 夜空で火星を見つける方法
- 火星の特徴
- 火星はどのくらい大きい?
- 火星の公転周期と自転周期
- 火星までの距離
- 火星探査の歩み
- 火星の構成
- 火星には衛星がいくつある?
- 火星はどんな姿をしている?
- 2026〜2027年、火星はいつ、どこに見える?
- 火星についてのまとめ
今日の火星の位置
2026年11月の火星は、夜遅くから明け方に観察できます。夜に昇り、夜明け前に高くなる、赤みがかったオレンジ色の光点を探しましょう。11月を通じて約0.9等から0.5等まで明るくなるので、晴れた空なら肉眼でも見つけやすいでしょう。
見える時間は場所によって異なります。Sky Tonightで火星を検索し、位置や出入りの時刻を確認すると、今夜の観察時間を調べられます。地平線から十分高く昇ってから観察すると、よりよく見えます。
2026年末にかけて、火星はさらに明るくなり、より早い時間から見えるようになります。観察の好機は、次の衝を迎える2027年2月20日前後で、ほぼ一晩中見ることができます。
夜空で火星を見つける方法
条件がよいとき、火星は肉眼で見分けやすい惑星のひとつです。通常は、赤みがかったオレンジ色の明るい「星」のように、比較的安定した光を放ちます。ただし恒星とは違い、背景の星座に対する位置が夜ごとにゆっくり変わります。
最も簡単なのは、Sky Tonightなどの天文アプリを使う方法です。
- アプリを開き、検索アイコンをタップします。
- 「火星」と入力します。
- 火星の横にある照準アイコンをタップします。
- 画面の矢印に従って端末を動かし、火星がある方向を確認します。
見えている赤い天体が火星かどうか迷ったら、端末を空に向け、アプリのリアルタイム星図で確認しましょう。火星はアンタレス、アルデバラン、ベテルギウスなど、ほかの赤みを帯びた天体と間違えやすいため、特に役立ちます。
火星の特徴
火星は岩石でできた惑星で、二酸化炭素を主成分とする薄い大気と、2つの小さな衛星を持っています。主な物理的性質と軌道のデータを見てみましょう。
- 惑星の種類:地球型惑星
- 赤道半径:3,396 km
- 質量:6.417 × 10²³ kg
- 遠日点距離:2億4,920万km
- 近日点距離:2億660万km
- 地球からの距離:5,500万〜4億100万km
- 太陽からの距離:2億700万〜2億4,900万km
- 気温の範囲:−153℃〜20℃
- 太陽日の長さ:24時間39分35秒
- 恒星日の長さ:24時間37分22秒
- 1年の長さ:地球の686.98日
- 年齢:約45億年
- 英語名Marsの由来:ローマ神話の軍神マルス
火星にまつわる8つの興味深い事実
-
火星には太陽系最大の火山があります。オリンポス山は周囲の平原から約22 kmもそびえ、エベレストの高さの約2.5倍です。巨大な裾野の面積は、米国アリゾナ州に匹敵します。
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火星にはグランドキャニオンをはるかに上回る峡谷群があります。マリネリス峡谷は約4,000 kmにわたって延びています。長さはグランドキャニオンの9倍で、深さは数kmに達します。
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火星の夕焼けは青く見えることがあります。大気中のちりによって空は赤みや黄色みを帯びることが多い一方、沈む太陽の周りには青みがかった光が広がることがあります。

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砂嵐が惑星のほぼ全域を覆うことがあります。火星では局地的なものから広域のものまで、さまざまな砂嵐が発生し、ときには全球規模になります。大規模な砂嵐は数週間から数か月続き、地表の視界を大きく悪化させます。
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火星の1日は地球よりわずか39分長いだけです。ソルと呼ばれる火星の太陽日は、約24時間39分です。一方、火星の1年は地球のほぼ2倍あります。
-
火星の衛星のひとつは西から昇り、東に沈みます。フォボスはわずか7時間39分で火星を一周し、火星の自転より速く公転します。そのため、火星の空では地球の月とは逆向きに移動して見えます。
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火星の表面積は、地球の陸地面積とほぼ同じです。直径は地球の約半分ですが、表面積は約1億4,400万km²あり、地球の陸地をすべて合わせた面積に近い値です。
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かつて天文学者は、火星に人工の運河があると考えていました。19世紀末から20世紀初め、一部の観測者は火星に見える線を、知的文明が建設した水路だと解釈しました。その後、より詳しい観測によって、運河網は目の錯覚だったと分かりました。
火星はどのくらい大きい?
火星は太陽系で2番目に小さい惑星です。火星より小さいのは水星だけです。

火星の大きさ
火星の直径は6,792 km、赤道の周囲の長さは21,340 kmです。時速約100 kmで進めたとすると、赤道に沿って一周するには約9日かかります。
火星と地球を比較
火星の直径は地球の半分より少し大きい程度で、質量は約10分の1、地表の重力は地球の38%しかありません。一方、1日の長さが近く、はっきりした季節があるなど、共通点もあります。
| 特徴 | 火星 | 地球 |
|---|---|---|
| 赤道直径 | 6,792 km | 12,756 km |
| 質量 | 6.42 × 10²³ kg | 5.97 × 10²⁴ kg |
| 地表の重力加速度 | 3.71 m/s² | 9.81 m/s² |
| 平均気温 | 約−65℃ | 約15℃ |
| 地表の大気圧 | 地球の約0.6% | 100%(海面での値を基準) |
| 大気の主成分 | 二酸化炭素(約95%) | 窒素(約78%) |
| 太陽日の長さ | 24時間39分 | 24時間 |
| 1年の長さ | 地球の687日 | 約365.25日 |
最大の違いは環境です。地球の厚く酸素に富む大気は、私たちが知る生命を支えています。一方、火星の薄い二酸化炭素主体の大気は、放射線や激しい気温変化をほとんど防いでくれません。
火星の公転周期と自転周期
惑星の公転周期は、1年の長さを決めます。自転周期は遠くの恒星に対して1回転する時間で、太陽日は正午から次の正午までの間隔です。
火星の1年は何日?
火星は地球より太陽から遠いため、太陽を一周するのに長い時間がかかります。火星の1年は地球の約687日で、地球の1.88年に相当します。
火星の1日は何時間?
火星が1回自転する時間は地球とよく似ており、両惑星の日周サイクルは近いものです。ソルと呼ばれる火星の1太陽日は24時間39分で、地球の1日より39分長いだけです。
火星の季節
季節は惑星の自転軸の傾きによって生まれます。火星の傾きは25.2度で、地球の約23.5度とよく似ています。そのため、火星にも春・夏・秋・冬の4つの季節があります。ただし火星の季節は地球より長く、軌道の楕円がより細長いため、各季節の長さにも大きな差があります。4つの季節を合わせると、地球の約687日になります。
火星までの距離

火星は太陽から4番目の惑星で、軌道の順番で地球の両隣にある惑星のひとつです。もうひとつは金星です。
太陽から火星までの距離
火星の軌道は離心率が比較的大きいため、太陽に最も近いときと最も遠いときの距離には大きな差があります。それぞれ2億660万kmと2億4,920万kmです。平均距離は約2億2,800万kmで、約1.5天文単位に相当します。
地球から火星までの距離
地球と火星は異なる速さで太陽を回るため、両者の距離は常に変化します。理論上最も近づく場合は約5,460万kmまで接近し、太陽を挟んで反対側にあるときは約4億kmまで離れることがあります。
火星が地球に最も近づくのは、一般に衝の前後です。このころ、地球と火星は太陽から見て同じ側にあります。ただし火星の軌道は地球より楕円が細長いため、衝のたびに距離は異なります。2003年8月には約5,570万kmまで接近し、約6万年ぶりの大接近となりました。詳しくは火星の衝を解説するインフォグラフィックをご覧ください。

火星まで行くのに何か月かかる?
探査機が火星に到着するまでには、通常約7〜10か月かかります。正確な所要時間は、飛行軌道、速度、ミッションの目的によって異なります。
燃料を最も効率よく使える打ち上げの好機は、地球と火星の軌道上の位置関係が適した状態になる約26か月ごとに訪れます。探査機は火星の現在位置へ直進するのではなく、太陽の周りを計算された軌道で飛び、到着時の火星の位置で合流します。
例えばNASAの探査車パーサヴィアランスと探査機マーズ・リコネッサンス・オービターは、いずれも約7か月で火星に到着しました。フライバイだけを行う探査機にはもっと短い例もありますが、周回軌道への投入や着陸には、異なる速度と燃料の条件が必要です。
火星探査の歩み
1960年以降、多くの探査機が火星を目指してきました。さまざまな国の探査機が火星を周回し、着陸し、地表を調査しています。ここでは重要な節目となったミッションを紹介します。
NASAのマリナー9号は1971年に火星周回軌道へ入り、別の惑星を回る初の探査機となりました。火星表面の85%を地図にまとめ、7,000枚以上の画像を地球へ送りました。
火星表面に初めて到達した人工物は、マリナー9号と同じ年に打ち上げられたソ連のマルス2号です。着陸機は急すぎる角度で大気に突入し、降下システムが作動せず、1971年11月27日に地表へ衝突しました。
ソ連のマルス3号は1971年に初の火星軟着陸に成功しましたが、直後に通信が途絶えました。1976年にはNASAのバイキング1号が初めて十分な成果を伴う着陸に成功し、着陸機は1982年まで地表の画像と科学データを送り続けました。
NASAのソジャーナは1997年にパスファインダーミッションで火星に到着し、別の惑星で活動した初の探査車となりました。83ソルにわたり科学観測と撮影を行いました。
NASAの双子の探査車スピリットとオポチュニティは2004年に火星に到着しました。気候の歴史を調べ、過去の水の活動を示す証拠を探すことが目的でした。当初は90ソルの予定でしたが、どちらも何年も長く稼働し、スピリットは2010年まで、オポチュニティは2018年まで活動しました。
2012年にはNASAの探査車キュリオシティがゲール・クレーターに到着しました。火星の気候や地質を調べ、かつて微生物が生存できる環境があったことを示す証拠を発見しています。着陸から10年以上たった現在も活動を続けています。
2021年、中国は天問1号ミッションで初めて火星への着陸に成功しました。探査車の祝融号は、NASA以外で初めて火星上を走行した探査車です。約1年間活動した後、2022年に休眠状態へ入り、その後は活動を再開していません。
同じ2021年、NASAの探査車パーサヴィアランスも火星に着陸しました。ジェゼロ・クレーター周辺で古代の微生物の痕跡を探し、将来地球に持ち帰る可能性に備えて岩石や土壌の試料を採取しています。同行したヘリコプターのインジェニュイティは、2021年4月19日、別の惑星で初の動力による制御飛行を実現しました。2024年1月にミッションを終えるまでに、72回の飛行を行いました。
火星の構成

火星は水星、金星、地球と同じ岩石惑星です。内部は核、マントル、地殻に分かれ、その外側を薄い大気が取り巻いています。
火星はどうやってできた?
火星は太陽系のほかの惑星とともに誕生しました。約45億年前、巨大な星間ガスとちりの雲が自身の重力で収縮し、平たい原始惑星系円盤になりました。火星などの岩石惑星は円盤の内側で形成され、巨大ガス惑星は若い太陽系の外側に誕生しました。
火星の内部構造
火星は中心の核、その外側のマントルと地殻からできています。核は鉄、ニッケル、硫黄からなり、岩石のマントルと、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、カリウムを含む地殻に囲まれています。
火星の大気
火星の大気は地球よりはるかに薄く、主成分は二酸化炭素で約95%を占めます。一方、地球の大気は窒素と酸素に富んでいます。そのため、人間は火星の空気をそのまま呼吸できません。
ただし2021年4月、NASAのパーサヴィアランスは少量の火星大気から酸素を取り出すことに成功しました。将来、この技術が宇宙飛行士の呼吸用の空気を供給するかもしれません。
火星には衛星がいくつある?
火星にはフォボスとダイモスという2つの衛星があります。どちらも1877年に米国の天文学者アサフ・ホールが発見しました。太陽系でも特に小さな衛星で、大きい方のフォボスでも直径は地球の月の100分の1未満です。どちらも月と同様に潮汐固定され、常に同じ面を火星に向けています。
火星はどんな姿をしている?
火星の地表は赤みがかったちりに覆われ、巨大な火山、深い峡谷、衝突クレーター、極冠があります。探査機の画像からは、地球からは見えない細部まで分かります。
火星の地表
火星の地表は寒く、岩やちりが多く、大部分が乾燥しています。広い平原、岩石砂漠、砂丘、衝突クレーター、山々、深い谷が広がっています。基盤岩の多くは火山活動でできたもので、土壌やちりに含まれる鉄の鉱物が酸化し、火星独特の赤みを生み出しています。近くで見ると、茶色、金色、灰色なども見られます。
火星には太陽系でもひときわ壮大な地形があります。オリンポス山は惑星上で知られている最大の火山で、マリネリス峡谷は最大級の峡谷群です。極冠には水の氷と、季節によって積もる固体の二酸化炭素があります。強い風は砂丘の形を変え、大量のちりを舞い上げて大規模な砂嵐を起こします。
現在の火星表面には、安定して存在する川や湖はありません。しかし、古い河谷、湖底、三角州は、かつて液体の水が流れていた強い証拠です。NASAのパーサヴィアランスは、数十億年前に川が湖へ堆積物を運んだジェゼロ・クレーター周辺を調べています。こうした地形は、火星の湿潤だった過去を復元し、微生物が生存できたかを探る手がかりになります。
火星の実際の写真
火星は実際にはどんな姿なのでしょうか。探査機や探査車のおかげで、巨大な峡谷から地表の岩だらけの風景まで、細かく調べられます。ここでは異なる視点から撮影された3枚の実際の画像を紹介します。



火星の画像には、複数の写真を合成したものや、細部を見分けやすくするために色を調整したものもあります。それでも、実際の探査機の観測に基づく画像であり、想像図ではありません。
地球から見た火星の姿は?

火星で何が見えるかは、観察機材、空の状態、地球からの距離によって変わります。
- 肉眼では、火星は小さく明るい、赤みがかったオレンジ色の点に見えます。地表の模様を見分けられるほど大きくは見えません。明るい恒星に似ていますが、色と安定した光が目印です。惑星は恒星ほど強くまたたきません。
- 双眼鏡でも、火星はおもに明るい赤みを帯びた光点に見えます。月や恒星、ほかの惑星との接近を探すのに便利です。
- 望遠鏡では、火星は小さな円盤に見えます。口径や倍率によっては、より詳しく観察できます。極冠や暗い模様、場合によっては大気中の現象が見えることもあります。
2026〜2027年、火星はいつ、どこに見える?
日本時間2027年2月20日の衝に近づくにつれて、2026年後半の火星は観察しやすくなります。今後数か月で明るさと見かけの大きさが増し、肉眼で見つけやすくなるとともに、望遠鏡でもより楽しめるようになります。
- 2026年11月:主に夜遅くから明け方に見えます。昇った後は東の空で探し、夜明け前の高い位置で観察しましょう。
- 2026年12月:昇る時刻が早まり、夜間のより長い時間に見えます。見かけの円盤も大きくなり、望遠鏡での観察がしやすくなります。
- 2027年1月:さらに明るくなり、夜の大部分で観察できます。衝に近づくにつれて条件が改善します。
- 2027年2月:火星は日本時間2月20日に衝を迎え、しし座で約−1.3等に輝きます。視直径は約13.8秒角となり、日没ごろから日の出ごろまで見られます。
最適な観察時間は場所によって異なります。地平線から高い位置で観察すれば、光が通過する地球大気の層が薄くなり、見え方がよくなります。Sky Tonightで火星の位置を確認し、現在地に合った時間を選びましょう。
これからの注目イベント
2026年11月、火星は月、木星、レグルスの近くに見えます。多くの接近や並びは肉眼でも観察できます。適した時間は場所ごとに確認しましょう。
2026年11月2日〜3日:月と火星が接近、一部地域では火星食
- 地球全体での星食開始:11月2日 12:15 UTC (11月2日 21:15 日本時間)
- 地球全体での星食終了:11月2日 15:02 UTC (11月3日 00:02 日本時間)
- 最接近時刻:11月2日 13:39 UTC (11月2日 22:39 日本時間)
- 最接近時の離角:0°58′
- 合の時刻:11月2日 14:24 UTC (11月2日 23:24 日本時間)
- 合の離角:1°03′
11月2日ごろ、細く欠けていく月がしし座の火星(0.8等)に近づきます。日本では11月3日の未明が観察に適しています。フランス領ポリネシア、クック諸島、ピトケアン諸島では火星食が見られますが、日本は可視帯の外にあるため、月が火星を隠すことはなく、接近として見えます。
| 都市 | タイムゾーン | 観察開始 | 観察終了 | 最適時刻 | 離角 | 月の高度 | 火星の高度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 札幌、日本 | JST | 11月3日 00:20 | 11月3日 05:40 | 11月3日 00:20 | 2.2° | 10° | 12° |
| 仙台、日本 | JST | 11月3日 00:30 | 11月3日 05:35 | 11月3日 00:30 | 2.3° | 10° | 12° |
| 東京、日本 | JST | 11月3日 00:35 | 11月3日 05:40 | 11月3日 00:35 | 2.3° | 10° | 12° |
| 大阪、日本 | JST | 11月3日 00:55 | 11月3日 05:55 | 11月3日 00:55 | 2.5° | 10° | 12° |
| 福岡、日本 | JST | 11月3日 01:15 | 11月3日 06:15 | 11月3日 01:15 | 2.6° | 10° | 13° |
| 那覇、日本 | JST | 11月3日 01:35 | 11月3日 06:15 | 11月3日 01:35 | 2.8° | 10° | 13° |
- 観察開始:両天体が地平線から10度以上の高さにあり、太陽高度が−6度より低い時間帯の始まりです。
- 最適時刻:両天体の高度が10度以上、太陽高度が−6度以下という条件を満たす現地の観察時間帯で、見かけの離角が最小になる瞬間です。
- 観察終了:どちらかの天体の高度が10度を下回るか、太陽高度が−6度に達する時刻です。
- 離角と高度は、丸める前の正確な最適時刻で計算しています。時刻は現地時間を最も近い5分単位に丸め、離角は0.1度、高度は1度単位で表示しています。条件は丸める前に適用するため、表示された開始・終了時刻が条件の境界をわずかに越えることがあります。
2026年11月14日:小規模な惑星直列に火星が参加

11月14日前後の明け方、火星、木星、金星、水星が空にゆるやかに並ぶ惑星直列が見られます。ただし、一部の惑星は地平線近くにあります。火星(0.7等)と木星(−2.1等)が先に昇り、11月15日の合を前に接近して見えます。非常に明るい金星(−4.8等)と水星(0.2等)は日の出が近づいてから昇り、低い位置にとどまります。
出の時刻や見え方は場所によって大きく異なります。Star Walk 2アプリのPlanet Walkモードを使うと、現在地での惑星の並びと観察時間を確認できます。詳しくは2026年11月の惑星直列の記事をご覧ください。
2026年11月15日〜16日:火星と木星が接近
- 合の時刻:11月15日 02:42 UTC (11月15日 11:42 日本時間)
- 合の離角:1°14′
- 最接近時刻:11月16日 02:04 UTC (11月16日 11:04 日本時間)
- 最接近時の離角:1°11′
11月15日〜16日、火星(0.7等)と木星(−2.1等)がしし座で並んで輝きます。真夜中ごろに昇り、夜明けに向かって高くなります。ししの大鎌の近くで、どちらも肉眼で見つけやすいでしょう。各都市の正確な時間は下表を確認してください。
表の最適時刻では、どの都市も火星と木星の見かけの離角は小数第1位に丸めると1.2度です。
| 都市 | タイムゾーン | 観察開始 | 観察終了 | 最適時刻 | 火星の高度 | 木星の高度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 札幌、日本 | JST | 11月15日 23:55 | 11月16日 05:55 | 11月16日 05:55 | 62° | 60° |
| 仙台、日本 | JST | 11月16日 00:00 | 11月16日 05:50 | 11月16日 05:50 | 66° | 65° |
| 東京、日本 | JST | 11月16日 00:05 | 11月16日 05:50 | 11月16日 05:50 | 69° | 68° |
| 大阪、日本 | JST | 11月16日 00:25 | 11月16日 06:05 | 11月16日 06:05 | 70° | 69° |
| 福岡、日本 | JST | 11月16日 00:45 | 11月16日 06:25 | 11月16日 06:25 | 71° | 70° |
| 那覇、日本 | JST | 11月16日 01:00 | 11月16日 06:25 | 11月16日 06:25 | 78° | 77° |
- 観察開始:両惑星の高度が10度以上、太陽高度が−6度以下になる時刻です。
- 最適時刻:両天体の高度が10度以上、太陽高度が−6度以下という条件を満たす現地の観察時間帯で、見かけの離角が最小になる瞬間です。
- 観察終了:どちらかの惑星の高度が10度を下回るか、太陽高度が−6度に達して空が明るくなる時刻です。
- 離角と高度は、丸める前の正確な最適時刻で計算しています。時刻は現地時間を最も近い5分単位に丸め、離角は0.1度、高度は1度単位で表示しています。条件は丸める前に適用するため、表示された開始・終了時刻が条件の境界をわずかに越えることがあります。
2026年11月22日:火星・木星・レグルスが三角形をつくる

11月22日の明け方、火星(0.6等)、木星(−2.1等)、レグルス(1.4等)がしし座でほぼ二等辺三角形をつくります。全体が一般的な双眼鏡の視野に収まり、肉眼でも見えます。
最も明るい点は木星で、火星は赤みがかったオレンジ色、レグルスは青白く見えます。北半球の中緯度では3天体がより高く昇りますが、南半球からも観察できます。
| 都市 | タイムゾーン | 観察開始 | 観察終了 | 最適時刻 | 最も低い天体 | 高度 | 太陽高度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 札幌、日本 | JST | 11月21日 23:55 | 11月22日 06:05 | 11月22日 06:05 | レグルス | 58° | −6° |
| 仙台、日本 | JST | 11月22日 00:00 | 11月22日 05:55 | 11月22日 05:55 | レグルス | 63° | −6° |
| 東京、日本 | JST | 11月22日 00:05 | 11月22日 05:55 | 11月22日 05:55 | レグルス | 66° | −6° |
| 大阪、日本 | JST | 11月22日 00:20 | 11月22日 06:10 | 11月22日 06:10 | レグルス | 67° | −6° |
| 福岡、日本 | JST | 11月22日 00:45 | 11月22日 06:30 | 11月22日 06:30 | レグルス | 68° | −6° |
| 那覇、日本 | JST | 11月22日 01:00 | 11月22日 06:30 | 11月22日 06:30 | レグルス | 76° | −6° |
- 観察条件:3天体すべての高度が10度以上、太陽高度が−6度未満。
- 最適時刻:表の観察時間内で、火星と木星の離角と、火星とレグルスの離角との差の絶対値が最小となる時刻です。
- 高度:最適時刻における、3天体のうち最も低い天体の高さです。太陽高度も同じ瞬間の値です。
- 見え方:日本の各都市では最適時刻が観察時間帯の終わりに当たり、最も低い天体の高度は58〜76度です。少し早く観察すると、三角形の形はほぼ変わらないまま、より暗い空で見られます。半分より大きく照らされた満ちていく月が地平線の上にあると、コントラストが低下することがあります。
- 表の数値:時刻はすべて現地時間で、最も近い5分単位に丸めています。高度は丸める前の正確な最適時刻に対して計算し、1度単位に丸めています。観察条件は丸める前に適用するため、表示された境界時刻では条件をわずかに外れる場合があります。
2026年11月24日〜27日:火星とレグルスが接近
- 合の時刻:11月24日 22:03 UTC (11月25日 07:03 日本時間)
- 合の離角:1°48′
- 最接近時刻:11月26日 05:15 UTC (11月26日 14:15 日本時間)
- 最接近時の離角:1°43′
11月24日〜27日、火星(0.6等)がしし座のレグルス(1.4等)の近くを通ります。どちらも肉眼で見え、双眼鏡の同じ視野に無理なく収まります。
火星の赤みがかったオレンジ色と、レグルスの青白い色を比べるよい機会です。真夜中ごろから夜明けにかけて探してみましょう。北半球ではより高い空に、南半球では北の空の低い位置に見えます。
| 都市 | タイムゾーン | 観察開始 | 観察終了 | 最適時刻 | 火星の高度 | レグルスの高度 | 太陽高度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 札幌、日本 | JST | 11月25日 23:35 | 11月26日 06:10 | 11月26日 06:10 | 59° | 57° | −6° |
| 仙台、日本 | JST | 11月25日 23:40 | 11月26日 06:00 | 11月26日 06:00 | 64° | 63° | −6° |
| 東京、日本 | JST | 11月25日 23:50 | 11月26日 06:00 | 11月26日 06:00 | 67° | 65° | −6° |
| 大阪、日本 | JST | 11月26日 00:05 | 11月26日 06:15 | 11月26日 06:15 | 68° | 66° | −6° |
| 福岡、日本 | JST | 11月26日 00:25 | 11月26日 06:35 | 11月26日 06:35 | 69° | 68° | −6° |
| 那覇、日本 | JST | 11月26日 00:40 | 11月26日 06:30 | 11月26日 06:30 | 77° | 75° | −6° |
- 観察条件:両天体の高度が10度以上、太陽高度が−6度未満。
- 観察開始・終了:最適時刻を含む観察可能な時間帯の境界です。
- 最適時刻:観察条件を満たす範囲で、その都市から見た火星とレグルスの離角が最小となる時刻です。
- 高度:最適時刻における、火星・レグルス・太陽の地平線からの高さです。
- 見え方:最適時刻は離角が最小になることを優先し、日本の全都市で観察時間帯の終わりに当たります。レグルスの高度は57〜75度、太陽高度は−6度です。少し早く観察すれば、離角はほとんど変わらず、より暗い空で見られます。
- 表の数値:時刻はすべて現地時間で、最も近い5分単位に丸めています。高度は丸める前の正確な最適時刻に対して計算し、1度単位に丸めています。観察条件は丸める前に適用するため、表示された境界時刻では条件をわずかに外れる場合があります。
2026年12月1日:月と火星が接近
- 最接近時刻:11月30日 16:54 UTC (12月1日 01:54 日本時間)
- 最接近時の離角:2°59′
- 合の時刻:11月30日 19:34 UTC (12月1日 04:34 日本時間)
- 合の離角:3°20′
日本時間12月1日、満月を過ぎて欠けていく月が、しし座の火星(0.4等)の近くを通ります。肉眼でも見えますが、双眼鏡なら拡大して楽しめます。多くの都市では11月30日深夜から観察でき、最も近づくのは12月1日の未明です。
東アジア、オーストラリア、ニュージーランドでは特に近い接近を見られます。観察時間は11月30日深夜から12月1日未明です。南北アメリカでは11月30日の明け方に見えますが、離角は大きくなります。ヨーロッパでも11月30日深夜から12月1日の明け方が観察時間です。日本各地の時刻は下表のJSTを確認してください。
| 都市 | タイムゾーン | 観察開始 | 観察終了 | 最適時刻 | 離角 | 月の高度 | 火星の高度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 札幌、日本 | JST | 11月30日 23:25 | 12月1日 06:15 | 12月1日 00:25 | 3.2° | 20° | 21° |
| 仙台、日本 | JST | 11月30日 23:30 | 12月1日 06:05 | 12月1日 00:20 | 3.2° | 20° | 21° |
| 東京、日本 | JST | 11月30日 23:35 | 12月1日 06:05 | 12月1日 00:20 | 3.1° | 19° | 20° |
| 大阪、日本 | JST | 11月30日 23:55 | 12月1日 06:20 | 12月1日 00:25 | 3.1° | 16° | 17° |
| 福岡、日本 | JST | 12月1日 00:15 | 12月1日 06:35 | 12月1日 00:25 | 3.1° | 12° | 13° |
| 那覇、日本 | JST | 12月1日 00:30 | 12月1日 06:35 | 12月1日 00:30 | 3.0° | 10° | 10° |
- 観察開始・終了:月と火星がともに地平線から10度以上、太陽が−6度より低い時間帯の境界です。
- 最適時刻:月と火星の高度がともに10度以上、太陽高度が−6度以下という条件のもと、現地の観察時間帯で最も近づいて見える瞬間です。
- 離角:各都市から見た月の中心と火星との見かけの角距離です。
- 月と火星の高度:最適時刻に地平線からどの高さに見えるかを示します。
- 観察条件:表の最適時刻では、月と火星はまだ低い位置にあります。那覇では観察時間帯の始まりに、それ以外では少し後に最小離角となります。さらに遅い時刻なら高く昇りますが、離角は広がります。
- 表の数値:時刻は現地時間を最も近い5分単位に丸めています。離角と高度は都市中心部の位置から、丸める前の最適時刻で計算し、それぞれ0.1度と1度単位に丸めています。条件は丸める前に適用するため、表示された境界時刻が条件をわずかに外れる場合があります。
2027年2月20日:火星が衝
火星は日本時間2027年2月20日、UTCでは2月19日に衝を迎えます。衝とは、地球の空で惑星が太陽と反対の方向に位置することです。この前後は火星がほぼ一晩中見え、その観察周期で最も明るく大きく見える時期に近づきます。
今回の衝では、火星は約−1.3等に輝き、視直径は13.8秒角になります。しし座でほぼ一晩中見られ、肉眼でも簡単に見つかります。大気が安定していれば、望遠鏡で極冠や暗い模様が見える可能性があります。
火星の衝は毎年起こるわけではありません。2027年2月の次は、2029年3月25日です。仕組みは惑星や太陽系天体の衝を解説した記事で紹介しています。
火星についてのよくある質問
水、環、重力、色、気温、年齢、活動中の探査車について答えます。
火星に水はある?
あります。極冠や地表の一部の地下には水の氷が存在します。古い河谷、湖底、三角州、水によって変化した鉱物も、過去に液体の水があった証拠です。NASAのインサイト着陸機の地震データを解析した2024年の研究では、地殻の深部に液体の水が残っている可能性が示されましたが、この解釈は直接確認されたわけではありません。
液体の水は、知られているすべての生命に不可欠です。そのため火星は、地球外生命を探す重要な対象です。宇宙の生命に関するインフォグラフィックで、地球以外で生命を支えうる条件を見てみましょう。

火星に環はある?
現在、火星に環はありません。ただし遠い未来にはできるかもしれません。大きい方の衛星フォボスは、少しずつ火星に近づいています。約5,000万年後、火星の重力によって砕かれ、岩石の破片からなる環をつくる可能性があります。一方、長く残る環をつくらず、火星に衝突する可能性もあります。
火星の重力はどのくらい?
火星の重力は地球の約38%です。重力加速度は3.71 m/s²で、地球の9.81 m/s²より小さくなります。質量80 kgの人は火星でも質量が変わりませんが、重さは地球の約38%となり、地球上で質量約30 kgの人に働く重力に相当します。歩いたり跳んだりするのは楽に感じられるでしょう。ただし低重力に長期間さらされると、筋肉や骨に悪影響が出るおそれがあります。
火星は何色?
火星の地表は主に赤く見えます。土壌に酸化鉄、つまりさびが多く含まれるためです。金色、茶色、黄褐色の場所もあります。
火星の気温は何度?
火星の平均気温は約−65℃です。ただし場所、季節、時刻によって大きく変化します。赤道付近の暖かい午後は20℃近くになる一方、極地の冬には−120℃を下回ることがあります。
こうした大きな差は、熱をほとんど保持できない薄い大気に主な原因があります。昼間は比較的暖かい場所でも、夜には氷点下になります。また頻繁な砂嵐が、太陽光による地表や大気の温まり方を変え、現地の気温に影響することもあります。
火星は何歳?
火星の年齢は約45億年です。地球や太陽系のほかの惑星とほぼ同じです。科学者は火星隕石の研究、放射年代測定、初期の太陽系形成モデルを使って年齢を推定します。火星は若い太陽の周りのガスとちりから形成され、次第に核、マントル、地殻が分かれました。
現在も活動している火星探査車は何台?
2026年時点では、NASAのキュリオシティとパーサヴィアランスの2台が火星で活動しています。
火星についてのまとめ
火星は太陽から4番目、太陽系で2番目に小さい惑星です。古い河谷や湖底には、かつて今より湿潤だった証拠が残っています。2026年11月は夜遅くから明け方に見え、月、木星、レグルスとの接近が楽しめます。
Sky Tonightをダウンロードして火星観察の計画を立て、火星の基礎知識を紹介するアニメーションもご覧ください。
太陽系のほかの惑星も調べてみよう
ほかの惑星についてのガイドもご覧ください。
- 水星:最も小さく、公転速度が最も速い惑星。
- 金星:地球の「邪悪な双子」。
- 木星:最も大きい惑星。
- 土星:環の王者。衛星もたくさんあります!
- 天王星:最も寒い惑星。
- 海王星:太陽から最も遠い惑星。
- そして冥王星。2006年に準惑星へ再分類され、その判断は今も議論を呼んでいます。
宇宙の知識をもっと広げよう
もっと宇宙のことを知りたい方には、太陽系の「いちばん」を集めたクイズがおすすめです。最も熱い天体、最も速い天体、最も高い山、最も深い峡谷を探してみましょう。

