2024年の彗星:地球から見える次の彗星

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2024年、複数の彗星が近日点に達し、最大輝度を増します。双眼鏡や肉眼でも観察できるようになるものもあります!このリストでは、10等級以上になると予想される彗星だけを取り上げました。これらの彗星はすべて、Sky Tonightアプリを使えば簡単に見つけることができます。

内容

パンスターズ彗星(C/2021 S3)

  • 近日点:2024年2月14日 (等級10)
  • 地球への最接近:2024年3月14日 (等級10)
  • 見られる場所:両半球
  • 視界予報:2024年2月と3月にパンスターズ彗星を見るには、大口径の双眼鏡または小さな望遠鏡が必要です。
  • 説明:パンスターズ彗星(C/2021 S3)は、米国ハワイ州のハレアカラ山頂にある天文台のパンスターズ計画の最初の望遠鏡によって2021年9月24日に発見された短周期彗星です。

ポンス・ブルックス彗星(12P)⭐

  • 近日点:2024年4月21日 (等級4.2)
  • 地球への最接近:2024年6月2日 (等級6.3)
  • 見られる場所:北半球(近日点前)、南半球(近日点後
  • 視界予報:ポンズ・ブルックス彗星 は、今年最も明るい彗星のひとつになるかもしれません。4月の近日点では、暗い空で裸眼でも見えるかもしれません。彗星が地球に最も接近する6月には、小型双眼鏡でも見ることができるはずです。
  • 説明:ポンス・ブルックス彗星は1812年にジャン=ルイ・ポンスによって発見され、1883年にウィリアム・ロバート・ブルックスによって再び発見されたハレー型彗星です。公転周期は71年で、最も明るい周期彗星のひとつです。

オルバース彗星(13P)

  • 近日点:2024年6月30日 (等級7.5)
  • 地球への最接近:2024年7月20日 (等級7.6)
  • 場所:北半球
  • 視野予報:6月から7月にかけて、オルバース彗星が小型双眼鏡でも見れるかもしれません。
  • 説明:オルバース彗星は1815年にハインリッヒ・オルバースによって発見されたハレー型彗星です。公転周期は69年です。

紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3) ⭐⭐⭐

  • 近日点:2024年9月27日 (0.2等)
  • 地球への最接近:2024年10月12日 (-0.9等)
  • 場所:南半球(近日点前)、北半球(近日点後
  • 視界予報:紫金山・アトラス彗星は特別に明るくなり、「大彗星」の称号を得る可能性があります。9月と10月には裸眼で見えるようになり、空で最も明るい星に匹敵する輝度を持つようになるかもしれません!紫金山・アトラス彗星の詳しい観測方法は記事を読むをご覧ください。
  • 説明:紫金山・アトラス彗星は、2023年1月9日に紫金山天文台によって発見され、2023年2月22日にアトラス天文サーベイによって独自に発見されたオールトの雲からの彗星です。

LINEAR彗星(333P)

  • 近日点:2024年11月29 (9.8等)
  • 地球への最接近:2024年12月9日 (10等)
  • 場所:両半球
  • 視界予報:2024年11月、この彗星は大きい双眼鏡や小さな望遠鏡を使って見ることができるかもしれません。
  • 説明:LINEAR彗星は2007年にLINEARプロジェクトによって発見された木星系周期彗星です。逆行軌道で公転周期は8.7年です。

Sky Tonightで彗星の見つけ方

彗星はかすかでぼやけていて検出が難しい天体であるため、彗星の位置を確実に把握しておくことが最善です。Sky Tonightアプリを使用すると、空の明るい彗星をすばやく見つけることができます。見つけ方は次のとおりです。

  • 画面下部の拡大鏡アイコンをタップします。
  • 検索フィールドに、彗星の名前または名称を入力します(例:西村彗星)。
  • 検索結果で彗星を見つけ、その名前の横にある青いターゲットのアイコンをタップします。
  • アプリは空の彗星の現在位置を表示します。
  • デバイスを空に向け、白い矢印に従って彗星を見つけます。

また、検索結果で彗星の名前をタップし、イベントのタブに移動して、彗星に関連するイベント(近日点と地球への最接近)を表示することもできます。イベントの横にある青いターゲットのアイコンをタップして、近日点または最接近時の彗星の位置を確認します。

結論

2024年に肉眼で見られるかもしれない最も明るい彗星は、ポンズ・ブルックス彗星紫金山・アトラス彗星です。特に紫金山・アトラス彗星「大彗星」になる可能性があり、最も明るい恒星の等級に達する可能性があります!彗星の位置や現在の視等級を調べるには、天文アプリSky Tonightを利用します。

この記事を書くにあたり、彗星観測データベースTheSkyLive、天文学者Gideon van Buitenen吉田誠一のデータを参考にしました。

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