2024年〜2025年の彗星:地球から見える次の彗星
彗星を見たいと思っていたなら、今が絶好のチャンスです!2024年後半から2025年初めにかけて、いくつかの彗星が双眼鏡や場合によっては肉眼でも見えるかもしれません。Sky Tonightアプリを使えば、特定の場所で彗星を簡単に見つけることができます。空が私たちにどんな天体ショーを見せてくれるのか、一緒に見てみましょう!
内容
- 紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3) ⭐⭐⭐
- C/2024 S1(ATLAS)⭐⭐⭐
- LINEAR彗星(333P)
- C/2024 G3 (ATLAS) ⭐
- Sky Tonightで彗星の見つけ方
- 次に地球から見える彗星:まとめ
紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3) ⭐⭐⭐
- 近日点:2024年9月27日 (2.9等)
- 地球への最接近:2024年10月12日 (-4等)
- 場所:南半球(近日点前)、北半球(近日点後)
- 視界予報:C/2023 A3彗星は、すでに南半球の朝空で双眼鏡や肉眼でも見えるようになっています。北半球での観測のベストタイムは、10月14日から10月24日の間です。この頃には、彗星が太陽から十分に離れ、金星と同じくらい明るくなる可能性があります。彗星を観測するには、日没後すぐに西の空を見上げましょう。紫金山・アトラス彗星の詳しい観測方法は記事を読むをご覧ください。
- 説明:紫金山・アトラス彗星は、2023年1月9日に紫金山天文台によって発見され、2023年2月22日にアトラス天文サーベイによって独自に発見されたオールトの雲からの彗星です。
C/2024 S1(ATLAS)⭐⭐⭐
- 近日点:2024年10月28日(等級 -8.5)
- 地球への最接近:2024年10月23日(等級 6.8)
- 場所:南半球(近日点前)、北半球(近日点後)
- 観測予報:近日点付近では、C/2024 S1(ATLAS)彗星は金星よりも明るくなり、日中でも肉眼で見える可能性があります!観測条件が最も良いのは南半球で、夕方に見られるでしょう。もしC/2024 S1が近日点を無事に通過すれば、後に北緯中部の地域でも明け方に見られるようになるかもしれません。こちらの記事で、C/2024 S1(ATLAS)彗星の詳細を確認できます。
- 概要:C/2024 S1(ATLAS)彗星は2024年9月27日にATLAS天文観測プロジェクトによって発見されました。クロイツ群(近日点で太陽に非常に接近する彗星群)の一員です。C/2024 S1(ATLAS)は、1965年に観測され、-10等級に達した有名な**C池谷・関彗星(/1965 S1)**以来、最も明るいクレッツ群の彗星になる可能性があります。
LINEAR彗星(333P)
- 近日点:2024年11月29 (9.8等)
- 地球への最接近:2024年12月9日 (10等)
- 場所:両半球
- 視界予報:2024年11月、この彗星は大きい双眼鏡や小さな望遠鏡を使って見ることができるかもしれません。
- 説明:LINEAR彗星は2007年にLINEARプロジェクトによって発見された木星系周期彗星です。逆行軌道で公転周期は8.7年です。
C/2024 G3 (ATLAS) ⭐
- 近日点:2025年1月13 (-2.0等)
- 地球への最接近:2025年1月13 (-1.8等)
- 場所:近日点前は北半球、近日点後は南半球
- 観測予測:幸運であれば、C/2024 G3は肉眼でも見えるようになるかもしれません。さらに、2025年1月には昼間でも見える可能性があります。ただし、近日点を乗り越えられない可能性もあり、乗り越えたとしても太陽にかなり近い位置にあるため観測が難しいかもしれません。こちらの記事でこの彗星について詳しく学んでください。
- 説明:C/2024 G3 (ATLAS)は、2024年4月5日にATLAS天文観測プロジェクトによって発見されました。その軌道から判断すると、この彗星は初めて内太陽系に入った動的に新しい彗星である可能性があります。
Sky Tonightで彗星の見つけ方
彗星はかすかでぼやけていて検出が難しい天体であるため、彗星の位置を確実に把握しておくことが最善です。Sky Tonightアプリを使用すると、空の明るい彗星をすばやく見つけることができます。見つけ方は次のとおりです。
- 画面下部の拡大鏡アイコンをタップします。
- 検索フィールドに、彗星の名前または名称を入力します(例:C/2023 A3)。
- 検索結果で彗星を見つけ、その名前の横にある青いターゲットのアイコンをタップします。
- アプリは空の彗星の現在位置を表示します。
- デバイスを空に向け、白い矢印に従って彗星を見つけます。
また、検索結果で彗星の名前をタップし、イベントのタブに移動して、彗星に関連するイベント(近日点と地球への最接近)を表示することもできます。イベントの横にある青いターゲットのアイコンをタップして、近日点または最接近時の彗星の位置を確認します。
次に地球から見える彗星:まとめ
2024年10月には、なんと2つの非常に明るい彗星が夜空を彩るかもしれません。ツチンシャン-ATLAS彗星と、最近発見されたC/2024 S1(ATLAS)彗星です。どちらも肉眼で観測できると予想されており、壮大な天体ショーを期待できるでしょう!その後、2025年1月にはC/2024 G3彗星が日中の空に見える可能性もあります。観測する際には、Sky Tonight天文アプリを使って、現在地の空で彗星の位置を見つけてみましょう。
この記事を書くにあたり、彗星観測データベース、TheSkyLive、天文学者Gideon van Buitenen、吉田誠一のデータを参考にしました。