惑星の逆行とは?現在逆行している惑星は?(2026年3月)
なぜ惑星が時々「逆行」しているように見えるのでしょうか?この動きは本当に実在するのでしょうか?水星逆行を恐れる必要があるのでしょうか?ここでは、逆行運動の天体力学を解説し、Sky Tonightを使ってその様子を観察する方法をご紹介します。
目次
- 水星は今も逆行中?(2026年3月時点)
- 現在逆行しているのは何ですか?
- 天文学でいう逆行とは?
- 惑星の逆行の理由
- 逆行の意味:占星術・神話・現実
- 2026年の逆行惑星
- 逆行運動の見方:逆行ループ
- 天体の逆行の影響
- 逆行運動:よくある質問
- 惑星の逆行運動:まとめ
水星は今も逆行中?(2026年3月時点)
いいえ、水星は現在逆行していません。次の水星逆行は2026年6月29日から7月23日までです。つまり、まだしばらくは落ち着いて物事を進められそうです! そしてこの機会に、水星逆行がれっきとした天文学的現象でありながら、恐れる必要のないものだということを、この記事で理解してみましょう。では、逆行運動の科学的な仕組みを見ていきます。
現在逆行しているのは何ですか?
現在、逆行している惑星はありません。次に逆行を始める惑星は水星で、2026年6月29日に逆行を開始します。
天文学でいう逆行とは?
逆行運動とは、惑星が背景の恒星に対して、空の中でふだんの動きとは逆向きに進むように見える現象です。しばらくの間、惑星が「後ろ向き」に動いているように見えます。語源はラテン語の retrogradus で、「後ろへ進む」という意味です。
地球が太陽のまわりを公転するにつれて、日ごと・週ごとに、惑星たちは通常、星々の背景に対して西から東へとゆっくり移動していきます。天文学者はそれを順行運動と呼んでいます。この動きは、地球の自転によって引き起こされる、東から西に向かう空の惑星や太陽の毎日の動きと混同しないでください。
特定の期間に、惑星は東から西へと逆の方向に動き始めることができます。この西向きの動きは、見かけの逆行運動(英語でapparent retrograde motion)と呼ばれます。
惑星の逆行の理由
見かけの逆行運動は、地球と他の惑星が太陽の周りをそれぞれ異なる速度と距離で公転しているために起こる、相対的な運動の結果です。
火星を例にしてみましょう。火星は外惑星に分類され、地球よりも太陽から遠い軌道を回っています。そのため、火星の公転速度は地球よりも遅くなります。火星を通過するとき、地球がそれよりも速く動いているので、火星は逆の方向に動いているように見えます。高速道路で動きの遅い車を通り過ぎるときにも同じことが起こります。しばらくの間、反対方向に動いているように見えます。

この仕組みはすべての外惑星に当てはまります。一方、内惑星である水星と金星は、地球よりも太陽に近い軌道を回っているため、より速い速度で公転しています。これらの惑星も定期的に「逆行」しているように見えることがあります。ただし逆行の時期、内惑星は太陽の近くに位置しており、水星はほとんどの場合、太陽のまぶしい光の中にかくれて見えなくなります。一方、金星は日の出前または日没後に観察できることがあります。

古代の天文学者たちは、この惑星の逆行現象に大いに頭を悩ませました。特に、地球が宇宙の中心にあると信じていた人々にとっては、惑星が突然逆向きに動くことは理解しがたい出来事だったのです。16世紀になってようやく、ニコラウス・コペルニクスが地動説(太陽中心説)を提唱し、逆行は見かけ上の現象であることを説明しました。彼の説は当初強い反発を受けましたが、後に受け入れられ、現代天文学の基礎となりました。
逆行の意味:占星術・神話・現実
天文学の観点から見ると、逆行は何かの前触れではありません。単なる見かけの効果です。しかし歴史を通して、人々はこうした動きに特別な意味を見いだしてきました。古代には、「さまよう」天体は神々や超自然的な力と結びつけられていました。たとえば、バビロニア人は惑星の動きが王や国家の運命に影響を与えると考えていました。こうして、天体現象に対する占星術的・神話的な解釈が生まれたのです。ただし、メソポタミアの占星術は、ほかの占いの方法と並行して行われていました。たとえば、動物の肝臓を調べることが、占星術的な観察を裏づける手段としてよく使われていました。逆行惑星には注目したのに、動物のほうは見過ごしているなんて、少し不思議ではありませんか?..
占星術では、それぞれの惑星に固有の「担当分野」があるとされており、逆行期間はたいてい、そのテーマに関する重要な時期として解釈されます。水星逆行は特にポピュラーカルチャーでよく知られており、誤解、コミュニケーションの行き違い、予定の混乱、書類や契約のトラブルなどの原因とされがちです。ほかの惑星については、一般的な占星術の伝統では、通常次のような意味が割り当てられています。
- 金星逆行:愛、関係性、執着、喜び、お金の「見直し」
- 火星逆行:行動、エネルギー、対立、野心
- 木星逆行:信念、成長、幸運、学び、世界観の内面的な見直し
- 土星逆行:責任、制限、負債、規律、「人生の教訓」への立ち返り
- 天王星逆行:内面的な変化、反抗、解放、驚き
- 海王星逆行:幻想、直感、夢、自己欺瞞
さらに、冥王星逆行にも、隠れた変容、支配、危機、力、内面的な変化といった意味づけがあります。
これは、現代の一般的な占星術の枠組みに基づく大まかな整理であり、流派によって細かなニュアンスは異なります。ただし、ここで強調しておきたいのは、こうした解釈には科学的根拠がないということです。惑星の位置と性格や日常の出来事を結びつける物理的な仕組みは知られておらず、数多くの検証によっても、出生占星術には予測力がないことが示されています。ですから、逆行を恐れる必要はありません。天文学者にとって、これは「宇宙からの警告」ではなく、太陽系の美しい幾何学にすぎないのです。
2026年の逆行惑星
2026年の水星逆行
水星は動きが非常に速く、公転周期も短いため、年に3〜4回逆行します。水星は太陽のまわりをわずか88地球日で1周します。
以下が2026年の水星逆行の日程です(最初の日付が逆行開始日、最後の日付が逆行終了日です)。
- 2026年6月29日〜7月23日
- 2026年10月24日〜11月13日
その他の逆行する惑星
2026年には、さらにいくつかの惑星も空の中で逆向きに動いて見えます。ただし、水星とは異なり、それぞれの惑星が逆行するのは年に1回だけです。
- 海王星:2026年7月7日〜12月13日
- 土星:2026年7月27日〜12月11日
- 天王星:2026年9月10日〜2027年2月8日
- 金星:2026年10月2日〜11月11日
- 木星:2026年12月13日〜2027年4月13日
火星だけは2026年に逆行しません。火星の逆行期間は2027年1月11日から4月2日まで続きます。

逆行運動の見方:逆行ループ
惑星の逆行を観察するには、数日おきに惑星の空での位置を記録しましょう。数週間続けて観察することで、その記録が少しずつつながり、惑星が描く逆行ループ(逆行の軌跡)がはっきりと見えてきます。

これを手動で行うこともできますが(少なくとも数週間かかります)、天体観測アプリSky Tonightを使えば3ステップで簡単にできます。このアプリには、任意の惑星の年間の動きを表す曲線を即座に作成する特別な機能があります。以下は、Sky Tonightを使って惑星の逆行運動を見る方法です:

- 画面下部の虫眼鏡アイコンをタップし、検索フィールドに惑星の名前(例:水星)を入力します。
- 惑星名の横にある青いターゲットアイコンをタップすると、その惑星の現在位置が星図に表示されます。
- 画面下部にある小さな白いカメラアイコンをタップして、曲線生成機能を有効にします。すると、惑星が数か月にわたって空を移動する経路が表示され、特定の時期に惑星が「方向を変える」様子をはっきりと確認できます。
天体の逆行の影響
占星術師は、水星の逆行の時に契約に署名したり、火星の逆行の時に金属製の道具を購入したりしないように警告する場合があります。それらを信じるかどうかはあなたの選択です。
しかし、逆行は、少なくとも科学的な観点からは、日常生活に影響を与える可能性のない単なる幻想であることがわかりました。
私たちの生活に本当に影響を与える可能性のある天体は、地球に向かっている小惑星です。次の小惑星が地球に衝突する時期と、それに対して私たちに何ができるのかを学びましょう。
逆行運動:よくある質問
水星逆行は本当に起きているの?
水星の逆行は実際に起こる天文現象ですが、水星が宇宙空間で本当に進行方向を逆にしているわけではありません。天文学で「水星逆行」と言うときは、水星が公転軌道上で地球を追い抜く関係で、背景の恒星に対して水星が一時的に逆向きに動いて見えることを指します。
水星逆行は私たちに影響する?
水星逆行が私たちに物理的、科学的な影響を与えることはありません。水星が突然地球へ「特別なエネルギー」を送ったり、問題を引き起こしたりすることはなく、いつも通りの軌道を回っているだけです。逆行は見え方の問題に過ぎません。実際の影響があるとすれば、天体観測としての楽しみです。水星の動きを追跡する良い機会になります。
2026年の水星逆行はいつですか?
水星は2026年6月29日に逆行を始めます。この逆行期間は2026年7月23日まで続きます。今年の次の水星逆行は、2026年10月24日から11月13日までです。
現在逆行している惑星はどれですか?
現在、逆行している惑星はありません。次に逆行を始める惑星は、水星で2026年6月29日です。
惑星の逆行運動:まとめ
逆行運動とは、惑星の動きが見かけ上反転する現象です。地球から見ると、ある時期に惑星が空の中を「後ろ向き」に動いているように見えます。
この記事で、逆行運動とは本当は何なのかを理解していただけたなら嬉しいです。面白いと思ったら、ぜひお友達にもシェアしてください! そして、空にあるあらゆる惑星(水星を含む)を簡単に追跡するには、Sky Tonightをご利用ください。
まだ疑問がありますか? 水星の逆行運動を示す動画を見て、宇宙空間で実際に何が起きているのか、そして私たちの空ではどのように見えるのかを確かめてみましょう。
逆行運動についてのさらに興味深い事実は、専用のインフォグラフィックでもご覧いただけます。

