惑星の逆行とは?現在逆行している惑星は?(2026年9月)
惑星がときどき「後戻り」して見えるのはなぜでしょうか。本当に逆向きに動いているのでしょうか。水星逆行を怖がる必要はあるのでしょうか。この記事では、逆行が起こる仕組みと、Sky Tonightでその動きを確認する方法を紹介します。
目次
- 今、水星は逆行中?
- 今、逆行している惑星は?
- 天文学でいう逆行とは?
- 惑星の見かけの逆行はなぜ起こる?
- 逆行の意味:占星術、神話、そして科学
- 2026年の惑星逆行:現在と今後の逆行期間
- 逆行を観察するには:ループ状の軌跡
- 惑星の逆行は私たちに影響する?
- 惑星の逆行:よくある質問
- 惑星の逆行:まとめ
今、水星は逆行中?
いいえ、現在、水星は逆行していません。前回の逆行は2026年7月23日に終わりました。次の逆行はもうすぐで、2026年10月24日から11月13日まで、水星は再び後戻りするように見えます。
今、逆行している惑星は?
現在逆行しているのは、海王星、土星、天王星です。海王星は2026年7月7日、土星は7月27日、天王星は2026年9月10日に逆行を始めました。
天文学でいう逆行とは?
見かけの逆行とは、背景の恒星に対して惑星が普段とは逆の方向へ、しばらくの間「後戻り」しているように見える現象です。英語の retrograde は、「後ろへ進む」を意味するラテン語の retrogradus に由来します。
地球が太陽の周りを公転するなか、惑星の位置を数日、数週間にわたって追うと、通常は背景の恒星に対して西から東へ移動していきます。天文学ではこれを順行と呼びます。この動きは、地球の自転によって太陽や惑星が毎日東から西へ動いて見える日周運動とは別のものです。
ところが、ある時期になると惑星が東から西へ「後戻り」し始めることがあります。この西向きの見かけの動きが逆行です。
惑星の見かけの逆行はなぜ起こる?
見かけの逆行は、地球とほかの惑星が、太陽から異なる距離を異なる速さで公転することで生じる相対的な動きが原因です。
火星を例に考えてみましょう。火星は外惑星で、その軌道は地球の軌道よりも太陽から遠いところにあります。そのため、**火星の公転速度は地球より遅くなります。**地球が火星を追い越すと、私たちのほうが速く進んでいるため、火星が「後戻り」しているように見えます。高速道路でゆっくり走る車を追い越すとき、その車が一瞬逆向きに動くように感じるのと同じです。

この仕組みは、すべての外惑星に当てはまります。
内惑星である水星と金星は、地球よりも太陽に近い軌道を、地球より速く公転しています。この2つの惑星も周期的に「後戻り」して見えます。ただし、内惑星は逆行中、空で太陽に近い位置にあります。水星は逆行を始めるころには太陽のまぶしさに紛れて見えなくなっていることが多い一方、金星は日の出や日没の前後に、より長い期間観測できます。

逆行は古代の天文学者を大いに悩ませました。特に、地球が宇宙の中心にあると考えていた人々にとっては難問でした。16世紀、ニコラウス・コペルニクスは太陽を中心とするモデルを構築し、逆行を見かけの現象として説明しました。この考えは当初反発を受けましたが、のちに受け入れられ、近代天文学の基礎となりました。
逆行の意味:占星術、神話、そして科学
天文学の立場から見ると、逆行は何かの前兆ではなく、見る位置によって生じる見かけの現象です。しかし、人々は昔からこうした動きに特別な意味を見いだしてきました。古代には、空を「さまよう」天体が神々や超自然的な力と結びつけられていました。例えばバビロニアでは、惑星の動きが王や国家の運命に影響すると考えられていました。こうして天体現象に占星術や神話の解釈が加わったのです。ただし、メソポタミアでは占星術だけでなく、ほかの占いも行われていました。例えば動物の肝臓を調べて、天の兆しの解釈が正しいか確かめることもありました。逆行する惑星には今も注目が集まるのに、動物の肝臓の話は忘れられているのが、少し不思議ではありませんか。
占星術では、惑星ごとに「担当する分野」があるとされ、逆行の時期はその分野に関する重要な節目と解釈されます。特に水星逆行は広く知られ、誤解、意思疎通の行き違い、予定の混乱、書類や契約の問題の原因とされがちです。ほかの惑星の逆行には、一般的な占星術で次のような意味が与えられています。
- 金星逆行:愛、関係、愛着、楽しみ、お金の「見直し」。
- 火星逆行:行動、エネルギー、対立、野心。
- 木星逆行:信念、成長、幸運、学び、世界観を内面的に見直すこと。
- 土星逆行:責任、制限、負債、規律、「人生の教訓」に再び向き合うこと。
- 天王星逆行:内面的な変化、反抗、解放、予想外の出来事。
- 海王星逆行:幻想、直感、夢、自己欺瞞。
冥王星逆行にも、隠れた変容、支配、危機、権力、内面の変化といった意味が結びつけられています。
これは現代の一般的な占星術の解釈をまとめたもので、細かな説明は流派によって異なります。ただし、こうした解釈には科学的な根拠がありません。占星術が主張するように、惑星の位置が性格や日常の不運に結びつく物理的な仕組みは知られていません。また、数多くの検証によって、占星術に予測能力がないことが示されています。ですから、逆行を怖がる必要はありません。天文学者にとって逆行は「宇宙からの警告」ではなく、太陽系の美しい幾何学なのです。
2026年の惑星逆行:現在と今後の逆行期間
2026年の水星逆行
水星は年に3~4回逆行します。水星、地球、太陽の相対的な位置関係が、およそ116日ごとに繰り返されるためです。この周期を水星の会合周期と呼びます。
次の水星逆行は2026年10月24日に始まり、2026年11月13日まで続きます。
ほかの惑星の逆行
今年はほかにもいくつかの惑星が逆行します。水星とは異なり、それぞれ2026年に逆行を始めるのは1回だけです。
- 海王星:2026年7月7日~12月13日
- 土星:2026年7月27日~12月11日
- 天王星:2026年9月10日~2027年2月8日
- 金星:2026年10月3日~11月14日
- 木星:2026年12月13日~2027年4月13日
火星は、2026年に逆行しない唯一の惑星です。次の逆行は2027年1月10日に始まり、2027年4月1日に終わります。

逆行を観察するには:ループ状の軌跡
逆行を観察するには、背景の恒星に対する惑星の位置を数日おきに記録しましょう。数週間から数か月分の記録をつなぐと、惑星の見かけの軌跡が現れ、ループやS字形の曲線になることがあります。

自分で記録することもできますが、少なくとも数週間かかります。星空観察アプリSky Tonightなら、3つの手順で確認できます。このアプリには、どの惑星でも1年間の動きを曲線としてすぐに表示できる機能があります。Sky Tonightで逆行を確認する方法は次のとおりです。

- 画面下部の虫眼鏡アイコンをタップし、検索欄に惑星の名前(水星など)を入力します。
- 惑星名の横にある青いターゲットアイコンをタップすると、星図に現在の位置が表示されます。
- 画面下部の小さな白いカメラアイコンをタップし、軌跡を表示する機能を有効にします。惑星が数か月かけて空に描く軌跡が表示され、ある時期に「進む向きが変わる」様子をはっきり確認できます。
惑星の逆行は私たちに影響する?
占星術では、水星逆行中の契約や火星逆行中の金属製工具の購入を避けるよう勧められることがあります。それを信じるかどうかは、あなた次第です。
ただ、ここまで読めば、逆行は見かけの現象にすぎず、少なくとも科学的には日常生活に影響を与えるものではないとわかるでしょう。
私たちの暮らしに本当に影響を及ぼし得る天体といえば、地球へ向かってくる小惑星です。次に小惑星が地球に衝突するのはいつなのか、そして私たちに何ができるのかを見てみましょう。
惑星の逆行:よくある質問
水星逆行は本当に起こる?
水星の逆行は実際に観測される天文現象ですが、水星が宇宙空間で本当に進行方向を逆転させるわけではありません。天文学でいう水星逆行とは、水星が公転軌道上で地球を「追い越す」ために、背景の恒星に対して後戻りするように見えることです。
水星逆行は私たちに影響する?
水星逆行が、意思疎通の問題、不運、そのほかの日常のトラブルを引き起こすという科学的な証拠はありません。見かけの動きが逆転するのは、地球と水星が太陽の周りを公転するにつれて、私たちから見た位置関係が変わるためです。星空観察を楽しむ人にとっては、水星が見える時期にその軌跡を追う機会になります。
次の水星逆行はいつ?
現在、水星は逆行していません。次の水星逆行は2026年10月24日から11月13日までです。
今、逆行している惑星は?
現在、海王星、土星、天王星が逆行中です。海王星は2026年12月13日まで、土星は2026年12月11日まで、天王星は2027年2月8日まで逆行を続けます。
惑星の逆行:まとめ
逆行とは、惑星が普段とは逆向きに動いて見える現象です。地球から見ると、ある時期に惑星が空を「後戻り」しているように見えます。現在は、海王星、土星、天王星が逆行中です。
この記事で、逆行の本当の仕組みがわかりましたか。面白いと思ったら、ぜひ友達にもシェアしてください。Sky Tonightを使えば、水星をはじめ、どの惑星も空で簡単に追うことができます。
まだ疑問がありますか。水星の逆行を紹介する動画で、宇宙空間での惑星の動きと、地球の空での見え方を比べてみましょう。
逆行についてさらに知りたい方は、専用のインフォグラフィックもご覧ください。

