暗い夜空に輝く銀河
毎年、4月上旬の夜遅い時間帯の北東の空には、真っ直ぐ伸びる北斗七星が見えます。その先端には、光り輝くアルカイドがあります。M101としても表されている風車銀河は、北斗七星の柄側のアルカイドとミザールで正三角形を構成する、正面を向いた壮大な渦巻銀河です。やや明るめで、地球とは比較的近い距離にある風車銀河は空に大きく広がっているため、ぼやけて見えます。実際にその広がっている幅は、満月と同じくらいにまでなります!
アルカイドの反対側には、M51としても知られている、とても印象的な渦巻き状の子持ち銀河があります。さほど大きな角度ではありませんが、望遠鏡ではとても輝いて見えます。また伴銀河を伴うのが特徴で、2つの銀河は橋のように繋がっています。
北斗七星の舛側のフェクダとドゥーベを斜めに結び、ドゥーベ側に向かってこの結んだ距離と同じくらいの場所にはボーデの銀河(M81とM82)があります。M81はあまり地球側を向いていない、マグニチュード6.9の渦巻銀河です。M82は比較的小さいものの、ほぼ真横を向いているためより明るく見えます。
珍しい銀河を見つけるには、デネボラの中間(獅子座の尻尾と乙女座の左腕に位置するビンデミアトリクス)に望遠鏡を向けます。ここがおとめ座銀河団の中心になります。この周辺にはマルカリアンの鎖の曲線部分など、数多くの明るい銀河が広がっています。またこれらの銀河は、うしかい座を構成する星のアークトゥルスの右側にあります。