次回の火星の衝:2027年2月、最高の条件で火星を見よう
2027年2月20日(日本時間)、火星が衝を迎え、赤い惑星を観察する絶好の時期が訪れます。この前後、火星はほぼ一晩中見え、2029年の次回の衝までで最も明るく大きく見えます。無料アプリSky Tonightで空にある火星を見つけ、2027年の衝が特別な理由を詳しく見ていきましょう。
内容
- 2027年の火星の衝:日時と基本情報
- 火星の衝とは?
- 2027年の火星の衝が見逃せない理由
- 2027年の衝で火星を見る方法
- 今後の火星の衝の日付
- 2027年の火星の衝:よくある質問
- 2027年の火星の衝:まとめ
2027年の火星の衝:日時と基本情報
- 衝:2027年2月20日00:44(日本標準時、2月19日15:44 GMT)
- 地球への最接近:2027年2月20日09:07(日本標準時、00:07 GMT)
- 地球からの距離:1億140万km(6,300万マイル)
- 見かけの等級:−1.3等
- 視直径:13.8秒角
- 星座:しし座
- 観察に最適な時間:現地時刻の真夜中ごろ
- 見える時間:南北両半球でほぼ一晩中
衝の瞬間を狙って火星を観察する必要はありません。2月20日前後の数週間は、明るさも見かけの大きさもほとんど変わらないため、2027年2月は火星観察に最適な月です。
火星の衝とは?

火星が衝になるのは、地球が火星と太陽の間を通過するときです。このとき地球から見ると、火星と太陽は空の反対側に位置します。
衝のとき、火星は次のようになります。
- 日没ごろに昇り、真夜中ごろに最も高くなり、日の出ごろに沈みます。
- ほぼ全面が照らされて見えます。惑星の軌道は互いにわずかに傾いているため、3天体が完全に一直線に並ぶわけではありません。
- 地球までの距離がほぼ最小になります。
- 公転周期の大部分の時期よりも明るく大きく見えます。
火星の衝は約780日、つまり26か月に一度起こります。そのため、最高の観察条件が戻ってくるのは約2年2か月ごとです。
2027年の火星の衝が見逃せない理由

- 火星は光害のある都市でも肉眼で簡単に見つけられます。−1.3等まで明るくなり、夜空で最も明るい恒星シリウスに迫る輝きを放ちます。
- 地球から最も遠い時期と比べ、火星の見かけの直径は約4倍になります。肉眼では明るい赤みがかった点に見えますが、望遠鏡なら普段より明らかに大きな円盤を確認できます。
- 火星はほぼ一晩中見えるため、観察時間をたっぷり取れます。日没後は東、真夜中ごろは空高く、日の出前は西の空を探しましょう。
- 北半球では特に観察しやすくなります。火星が天の赤道より北に位置するため、北半球の中緯度では地平線から高く昇ります。
- 次の衝は2029年3月まで起こりません。
ここからは、2027年の火星の衝に空を見上げたくなる理由をさらにご紹介します。
2027年2月は火星と木星がともに見頃
夜空で輝く惑星は火星だけではありません。木星は火星より8日余り早い2月11日(GMT)に衝を迎えます。そのため2月20日前後には、両方の惑星がほぼ最大光度となり、夜の大半を通して見えます。
木星は−2.5等、火星は約−1.3等で輝きます。どちらもしし座にあり、間隔は約10°なので、肉眼でも簡単に見比べられます。
2月20日:火星が衝を迎える日に月と木星が接近

2月20日、満月直前の月が木星から1°余りのところを通過します。最接近の瞬間は日本では昼間ですが、日没後には接近した月と木星を観察できます。
- 最接近時刻:2月20日13:57(日本標準時、04:57 GMT)
- 最接近距離:1°05′
- 合の時刻:2月20日14:43(日本標準時、05:43 GMT)
- 合の距離:1°11′
明るい月と木星(−2.5等)が寄り添う様子を探してみましょう。赤みがかった火星(−1.3等)は約10°離れ、明るい恒星レグルス(1.3等)の近くに見えます。
月、木星、火星、レグルスが肉眼でも目を引く配置を作ります。正確な並び方は観察地によって変わるため、Sky Tonightでお住まいの地域からの見え方を確認してください。
2月21日:月食中の満月が火星に接近

翌朝の2月21日、満月がしし座の火星に接近します。近くにはレグルスも見え、月と火星を含むゆるやかなまとまりを作ります。
- 最接近時刻:2月21日04:41(日本標準時、2月20日19:41 GMT)
- 最接近距離:5°19′
- 合の時刻:2月21日08:49(日本標準時、2月20日23:49 GMT)
- 合の距離:5°55′
2天体の間隔は一般的な望遠鏡の視野に同時に収めるには広すぎますが、肉眼なら簡単に一緒に見られます。広視野の双眼鏡でも両方を一度に捉えられるでしょう。
同じ朝、月は半影月食を迎えます。
- 月食の開始:2月21日06:12(日本標準時、2月20日21:12 GMT)
- 食の最大:2月21日08:13(日本標準時、2月20日23:13 GMT)
- 月食の終了:2月21日10:13(日本標準時、01:13 GMT)
半影月食では、月が地球の影の淡い外側を通過します。月が赤くなることはありませんが、月面の一部がかすかに暗くなる場合があります。日本では月食の開始が夜明けと月没に近いため、条件が良ければ西の低空でごく初期だけ見られ、最大食は観察できません。
次の日食や月食がいつ、どこで見えるかは、今後の食のインフォグラフィックで確認できます。
2027年の衝で火星を見る方法
2月20日の夜は、まず満月直前の月と明るい木星が接近しているのを見つけましょう。そこから東へ約10°(腕を伸ばして握った拳1個分ほど)離れたところに火星があります。しし座のレグルス付近で、明るい赤橙色の点として見えます。
火星を見るのに暗い空や特別な機材は必要ありません。望遠鏡で最高の眺めを得るには、明るい月が火星から離れた、衝に近い夜を選びましょう。火星が地平線から十分高くなるまで待ち、大気が安定していれば北極冠や暗い表面模様が見えることがあります。
どの明るい点が火星か分からないときは、Sky TonightまたはStar Walk 2を使って現在地から確認しましょう。
Sky Tonightで火星を見つける方法

- 画面下部の虫眼鏡アイコンをタップします。
- 検索欄に「火星」と入力します。
- 青いターゲットアイコンをタップして、星図上に火星を表示します。
- 端末を空に向け、画面上の矢印に従います。
画面上部のタイムマシンを開き、日時を2027年2月20日に設定すると、衝のころに火星がどこに見えるかを確認できます。
Star Walk 2で火星を見つける方法

- 左下にある虫眼鏡アイコンをタップします。
- 検索欄に「火星」と入力します。
- 該当する検索結果をタップします。
- 端末を空に向け、画面上の矢印に従って火星を探します。
時計アイコンをタップして日時を2027年2月20日に設定すれば、衝のころの火星の位置を事前に確認することもできます。
今後の火星の衝の日付
2027年の次の火星の衝は2029年3月25日です。その後は衝のたびに火星が徐々に地球へ近づき、2035年には特に好条件の衝を迎えます。
| 日付(GMT) | 地球からの距離 | 視直径 | 見かけの等級 |
|---|---|---|---|
| 2027年2月19日 | 1億140万km(6,300万マイル) | 13.8″ | −1.3 |
| 2029年3月25日 | 9,710万km(6,030万マイル) | 14.4″ | −1.5 |
| 2031年5月4日 | 8,360万km(5,190万マイル) | 16.8″ | −1.9 |
| 2033年6月28日 | 6,390万km(3,970万マイル) | 21.9″ | −2.7 |
| 2035年9月15日 | 5,710万km(3,550万マイル) | 24.5″ | −2.9 |
火星の軌道は楕円形なので、衝ごとに見かけの大きさが大きく変わります。火星の近日点付近で衝が起こると、火星は地球にずっと近づきます。
2027年の火星の衝:よくある質問
2027年の衝で火星は空のどこに見えますか?
火星は明るい恒星レグルスの近く、しし座にあります。日没後は東の空を探しましょう。真夜中ごろには、火星が空で最も高い位置付近に達します。
火星は望遠鏡なしでも見えますか?
はい。衝のころの火星は非常に明るい赤橙色の点として見え、都市部でも肉眼で簡単に見つけられます。
望遠鏡では火星の何が見えますか?
望遠鏡と観察条件によっては、北極冠、暗い表面模様、明るい橙色の領域が見えることがあります。衝のときでも、望遠鏡で見る火星は小さな天体です。像の鮮明さは、大気が穏やかで安定しているかどうかに左右されます。
火星はどのくらいの頻度で衝になりますか?
火星が衝を迎えるのは約780日、つまり26か月に一度です。2027年2月20日(日本時間)の次の衝は、2029年3月25日(GMT)に起こります。
2027年に火星が地球へ最接近するのはいつですか?
火星は2月20日09:07(日本標準時、00:07 GMT)に地球へ最接近し、地球から約1億140万km(6,300万マイル)まで近づきます。
赤い惑星について、どれくらい知っていますか?火星クイズで、表面や探査の歴史、珍しい特徴に関する知識を試してみましょう。

2027年の火星の衝:まとめ
火星は2027年2月20日00:44(日本標準時、2月19日15:44 GMT)に衝を迎えます。日没から日の出まで、しし座で輝く赤みがかった惑星を探しましょう。火星が空で最も高くなる現地時刻の真夜中ごろが、いちばん見やすい時間帯です。
2027年2月は、木星もその8日余り前に衝を迎えるため、惑星観察に特に適しています。2月20日の夜には木星が満月直前の月のそばに見え、翌朝には満月が火星へ接近しながら半影月食を迎えます。
Sky TonightまたはStar Walk 2で、現在地から火星が正確にどこに見えるかを確認してください。
