「炎の環」のような2020年の日食:観測の日時と場所

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6月21日(日)に2020年初の日食があります。世界のいくつかの地域では、月と太陽が作り上げる「炎の環」が楽しめるこのドラマティックな天体ショーを目にできるチャンスでもあります。今回は、この珍しい驚異的な天文現象について、知っておくべきことをすべてお話します。

「炎の環」のような金環日食とは?

日食は、月が太陽と地球の間を通過する時に起こる現象です。月によって太陽から地球への光が部分的にまたは完全に遮られ、地球に影ができます。日食には、皆既日食、部分日食、金環日食、金環皆既日食の4種類があります。

6月21日の日食は金環日食です。この種の日食は、月が遠地点(地球から最も遠ざかる軌道の地点)の近くにある時に起こるので、地球からは月が比較的小さく見えます。新月の見かけの直径は太陽の直径よりも短いので、月は太陽を完全に覆うことはできません。これが理由で太陽が指輪のような形になり、「炎の環」が見えます(別名「光の環」)。金環日食の最中には、太陽と月と地球が一直線に並んだ状態になります。

6月の日食はいつ起こる?特別な日食である理由は?

2020年6月21日の金環日食の時間は 03:45 UTCから09:34 UTCまで(日本時間の12:45から18:34まで)で、食尽という太陽が一番大きく欠ける現象は6:40 UTC(日本時間の15:40)に見られます。金環日食はそれほど珍しい現象ではありませんが(前回は2019年12月26日、次回は2021年6月10日)、今年6月の日食は金環日食の中でもとりわけ特別なものです。食尽は38秒間続き、太陽の面積は99%以上月に覆われるので、ドラマティックな天体ショーになること間違いなしです。つまり、6月21日の金環日食は皆既日食に近い日食で、一番良い観測場所では、太陽の環が極めて細く見えます。

誰が「炎の環」を見られる?

2020年6月21日の日食で「炎の環」が見える地域は、アフリカの一部(中央アフリカ共和国、コンゴ、エチオピアを含む)、パキスタン南部、インド北部、そして中国です。また、アフリカの北部と東部、ヨーロッパの南東部、アジアのほぼ全域(ロシア北部を除く)、そしてオーストラリア北部では、部分日食が見えます。

ドラマティックな「光の環」が一番よく見えるのは、アフリカの中部からインド北部、中国、台湾にかけての地域です。

今回の金環日食の観測方法は?

Eclipse Guideを使えば、お住まいの地域で日食が見られる正確な時刻や、一番良い観測場所が分かります。このアプリには、インタラクティブな日食マップやボイスアラートの機能も備わっていて、6月21日の日食だけでなく、今後の日食の必要情報もすべて得られます。

肉眼や天体望遠鏡や双眼鏡などで太陽を直接見ると目がダメージを受け、最悪の場合は失明に至ることもあるので、十分注意してください。日食がどの段階であっても、専用のフィルターごしに太陽を見るようにしてください。

日食と月食は相次いで起こる現象で、互いの間隔は2週間ほどです。今回の日食の後は、2020年7月4日から5日にかけて半影月食があります。必見の天文現象を見逃さないよう、Star Walk 2の最新情報のチェックをお忘れなく。

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