2020年で一番明るくなる金星、その観察方法は?
2020年4月、天体観測愛好家は、今年内で最高の明るさを放つ金星を鑑賞するチャンスに恵まれます。この華やかな惑星を鑑賞するタイミングと方法をチェックしてみてください。
夕暮れ後の月と共に輝く金星
2020年4月26日(日)には、輝く金星が夕方の空で月とコンビを組みます。世界中のどこにいようと、夕暮れ後の西北西の空に共に輝く2つの特に明るい天体を見つけることができます。金星が6月に朝の空に引っ越しする前で言うと、これが最後の金星と月の共演です。このカップルは思わず目を引く光景で、絶好の写真撮影のチャンスと言えます。この素晴らしい眺めを見逃さないためにも、Star Walk2アプリを使って、月と金星が登場し肩を並べるタイミングを確認しておきましょう。
おうし座の中で最も明るいおうし座α星は、同じ夜に月と金星の近くに鎮座します。その星は夜の帳が下りてから姿を現し、他の2つの天体と共に夜空に三角形を描きます。
2020年で一番の輝きを放つ夜の「人気者」
4月27日(月)(タイムゾーンによっては4月28日)には、このきらめく夜の「人気者」が今年一番の明度に達します。-4.5等からスタートした今月の金星は、ピーク時には-4.7等という壮絶な輝きを放ちます。あまりにも明るいので、日没後に必ず目に留まるほどです。最高明度に達する際には、夜空で最も明るい星であるシリウスをも凌駕します。観察眼が鋭ければ、昼間でもこの惑星を見ることができるでしょう。
金星の最大明度は、「最大照明範囲」とも呼ばれます。これは、惑星の外見が肥大するにつれて可視部の照度が下がる妥協関係を表しています。面白いことに、金星は三日月形の時に最も明るく見えるのです。4月27日の夜、金星は照度27%の三日月として姿を現します。空が澄み渡っていれば、あらゆるタイプの望遠鏡や、あるいは高品質な双眼鏡でもこの煌々と輝く三日月を観察することができます。